ドコモは1200万人に月1万円の与信を与えます

2006/4/5

 NTTドコモは4月4日、ケータイクレジットサービス「iD」に対応したクレジットサービス「DCMX」の提供を4月28日より開始すると発表した。NTTドコモ 執行役員 夏野剛氏は、「DCMXは、NTTドコモにしかできないまったく新しい金融サービス。このサービスを立ち上げたくてNTTドコモに入り、iモードを立ち上げたようなものだ」と語り、意気込みを見せた。

NTTドコモ 執行役員 夏野剛氏
 DCMXは、NTTドコモが提供するクレジット決済サービス。同社が2005年12月から提供を開始したケータイクレジットサービス「iD」に対応し、おサイフケータイを専用の読み取り機にかざすだけでサインレスで買い物ができる。iモードから申し込むだけで毎月1万円まで利用できる「DCMX mini」と、月額限度額20万円以上で通常のプラスチックのクレジットカードも発行する「DCMX」、さらに上位の「DCMX GOLD」の3種類のサービスメニューを用意した。DCMX miniは4月28日から、DCMXは5月下旬から提供を開始する。

 夏野氏は現在の日本のクレジットカード市場について、「1997年は18.1兆円、2003年は26.6兆円、2005年は29兆円と年々順調に増加している明るい市場だ。しかも、個人消費に占める割合は米国の24%と比較して9%に過ぎず、まだまだ伸びる余地がある。米国並みの利用率になれば72兆円市場になることが見込め、まだ40兆円強の拡大が見込める魅力ある市場だ」と分析。さらに3000円以下の小額決済について、「3000円以下の小額決済市場の規模は約57兆円で、現在Suicaが1536万枚、Edyが1620万枚発行されている。当社のおサイフケータイ契約数は2006年3月で約1200万件あり、iモード並みの伸びを示している。当社が立ち上げた小額決済普及のためのクレジットブランド『iD』の効果もあり、十分小額決済市場でもやっていけると考えている」と語り、iDやDCMX普及への自信を見せた。

 DCMXは大きく分けて2種類のサービスを用意。DCMX miniは、「とにかく簡単に使えて、申し込めることを一番に考えたサービス」(夏野氏)。iモードからネットワーク暗証番号などを入力するだけで専用のiアプリがダウンロードでき、すぐに利用できる点が特徴だ。入会費や年会費は無料で、利用料金はドコモの月々の利用料金と一緒に請求される仕組み。ただし、毎月の限度額は1万円となる。

 DCMXは、DCMX miniのユーザーで毎月1万円以上利用するユーザーを対象にしたサービス。iモードから必要事項を入力すると、本人確認の書類などが郵送されてきて、審査後の入会となる。DCMXユーザーには、通常のプラスチックカードも発行され、国際ブランドであるVISAやMasterCardも発行される。毎月の限度額は20万円以上となる。夏野氏は、「DCMX miniは、いわばおサイフケータイユーザー1200万人に対して毎月1万円、総額で年間1.4兆円の与信を与えているのと同等だ。現在iD対応のリーダーライタの導入を決定している台数は約32万台に上り、2006年内には約10万台になる予定だ。このユーザー数とリーダーライタの設置台数の増加によって、ユーザーがかなりの勢いで増えていくのではないか」と語った。

 セキュリティに関しては、あらかじめ登録した電話や公衆電話から遠隔操作ですべての操作をロックできる「遠隔ロック」や、事前登録をしていなくてもドコモのオペレーターに電話するだけで携帯電話をロックできる新機能「おまかせロック」を2006年後半にリリースする機種からは搭載する予定だという。また、現在一部機種に搭載されている指紋認証や顔認証といった生体認証を大半の機種に搭載していくとした。

 また、夏野氏はDCMXを「最もカッコいいカードを目指す」と位置付けており、デザインをアートディレクターの水野学氏に依頼。リーダーライタのデザインや読み取り時の音まで徹底してこだわってデザインし、DCMXのブランディングに努めているという。今後の予定について、夏野氏は「まず、年内後半に出る機種からはDCMXのiモードアプリをプリインストールして提供する。DCMXは年会費はあるが、通常のクレジットカードと同様に一定条件を満たせば無料になる。また、DCMXでは通常のクレジットカードと同じようにキャッシングやローンもできるようにする予定だ。3年間で1000万人規模にまで利用者を増やしたい」と語り、目標を示した。

(@IT 大津心)

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DCMX

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