無許可PCを検出、NECがWinny対策アプライアンス

2006/4/13

 NECは4月12日、企業ネットワークへの持ち込みPCを検出し、接続をブロックするアプライアンス製品「InterSec/NQ30b」を4月28日に出荷すると発表した。Winnyウイルスによる情報漏えいでは、私用PCを企業ネットワークに接続して業務を行ったことから、重要な企業データが流出したケースが多かった。NECはInterSec/NQ30bを使うことで、企業が把握していないPCの検出が可能になり、情報漏えい対策につながるとしている。

NECが発表した「InterSec/NQ30b」

 InterSec/NQ30bは、NECのソフトウェア製品で同様の機能を持つ「WebSAM SecureVisor NetworkAgent」をアプライアンス化した。クライアントPCへのエージェントのインストールは不要で、企業のネットワークにInterSec/NQ30bを接続するだけで、接続許可のないPCを検知し、接続を防止する。ネットワークに接続している機器の台帳管理やPCごとのウイルス対策状況の把握なども可能になる。管理者は別の管理ソフトウェア「WebSAM SecureVisor Ver2.2 SiteManager」で、PCの接続状況などをチェックできる。

WinnyをインストールしたPCのデスクトップに表示される警告メッセージ

 NECはInterSec/NQ30bに加えて、セキュリティソフトウェア「CapsSuite」の導入による総合的なセキュリティ対策を提案している。CapsSuiteを導入することで、Winnyなどの業務に無関係なPtoPソフトウェアがインストールされているPCを検出し、クライアントPCの画面に警告のメッセージを表示させることができる。ウイルス対策ソフトウェアの定義ファイルが最新でない、OSのパッチが適用されていないなどの場合でも、ユーザーにメッセージを送信し、対応を指示する。

 また、検疫オプションを追加で導入すれば、Winnyがインストールされていたり、ウイルス対策ソフトウェアの定義ファイルが古いPCは、企業の基幹ネットワークに接続させずに隔離し、セキュリティ対策の実施を求めることが可能になる。

 InterSec/NQ30bの価格は18万7000円(税別)。SiteManagerは1ライセンスで29万円。別に媒体セット(2万円)が必要。CapsSuiteを導入する場合は、500ユーザーで330万円から。サーバやデータベースを組み合わせると計500万円程度になる。

(@IT 垣内郁栄)

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NECの発表資料

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