Wi-Fiアライアンス、家電の無線LAN設定プログラムを秋にも

2006/4/27

Wi-Fiアライアンスのマネージングディレクター フランク・ハンズリック氏

 Wi-Fiアライアンスのマネージングディレクター フランク・ハンズリック(Frank Hanzlik)氏が来日し、Wi-Fi市場の最新動向を解説した。

 同アライアンスの調査によると、2005年に出荷したWi-Fiチップセットのユニット数はおよそ1億2500万。2000年から2005年にかけてWi-Fiの主戦場はパソコン市場だったが、今後は家電や携帯電話へと適用市場が拡大していくという。米ABI Research社は、ホームネットワークの年間出荷実績が2011年までに8億6100万以上に達すると予測している。この大部分はWi-Fiであり、この市場規模は2005年の携帯電話市場の規模に匹敵する。

 デジタルホームネットワーク市場でWi-Fiの活用を促進するため、Wi-Fiアライアンスは、消費者が購入したWi-Fi対応デバイスの信頼性を保証する試みを行っている。認定マーク「Wi-Fi CERTIFIED」が付いた機器はWi-Fiアライアンスの技術保証がついたもの。「Wi-Fi CERTIFIED」は堅牢なセキュリティ性と機器間の相互接続性を保証する。

 「Wi-Fi CERTIFIED」の最新の試みには、プッシュボタン型とソフトウェアによる2種類の無線LANネットワーク設定方法をサポートしたプログラム「Simple Config」(コードネーム)がある。このプログラムはセキュリティを確保しながら簡単にネットワーク設定ができる標準的な手順を消費者に提供する。2年前から仕様策定作業を開始し、2006年秋ごろにリリースする予定。

 Wi-Fiアライアンス 802.11n認定プランも進んでいる。これはIEEE802.11n規格策定と同時期の2007年秋ごろのリリースを計画している。現在Wi-Fiアライアンスでは、認定準備に向けて準備中とのことで、2006年夏に相互接続性を確認するためのイベントを開催する。

 さらに、Wi-Fiと携帯電話の間で通信可能な環境を構築する「Wi-Fi Mobile Convergence」(WMC)に対してもサポートを行っていくと発表した。

(@IT 谷古宇浩司)

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