「新たな製品分野へ拡大」、AMD

2006/5/25

日本AMDは5月24日、同社の事業の近況と同社のデスクトップ向け新製品の説明を行った。今後、デスクトップ向け製品に加え、サーバやモバイルといった分野の製品に力を入れる方針を示した。

米AMD コマーシャル事業部担当 上席副社長 マーティ・セイヤー氏

 米AMD コマーシャル事業部担当 上席副社長 マーティ・セイヤー(Marty Seyer)氏が同社の戦略を説明した。セイヤー氏は「基本的な戦略のシフトを達成した」とし、まず「テクノロジや製品の分野でリーダーシップを取ってきたが、新たに顧客へ焦点を当てた。それにより顧客の利益が伸びた」と語った。また「法人、デジタルライフスタイル、高成長地域の市場に注目し、それぞれの地域で顧客の持つ問題を解決してきた」と話した。

 さらに製品設計のシフトについて「これまでデスクトップにエンジニアリングが集中していた。現在、高性能、低消費電力が求められるデータセンターや長時間のバッテリ駆動が求められるモバイルの分野に新たに人材や時間を振り分け始めている」と語った。

 法人向けビジネスの戦略として、同社は2006年はデータセンターに焦点を当て、サーバ分野で世界市場の20%、法人クライアント分野で15%の市場シェアの獲得を目指す。

 AMDはデータセンターの消費電力削減を目指す非営利組織「Green Grid」を立ち上げ、データセンターの消費電力管理のベストプラクティスの共有や消費電力の評価尺度の標準化などを行っている。セイヤー氏は「Opteronを各社のデータセンターが採用していれば、10億ドル以上のコストを削減できただろう」という試算を示した。

 米AMD 上席副社長 最高技術責任者(CTO) フィル・へスター(Phil Hester)氏は同社の新プラットフォーム「Socket AM2」を採用した新製品について説明した。Socket AM2は単一ソケットですべての製品をカバーできるため、OEMやODM(Original Design Manufactured)の顧客が開発コストや在庫コストを低減できるという。

(@IT 千葉大輔)

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