ビジネスプロセスの根本原因を事後分析、IDSシェアーのARIS PPM 4.0

2006/6/1

 IDSシェアー・ジャパンは5月31日、ビジネスプロセス評価ツール「ARIS Process Performance Manager 4.0 日本語版」(以下ARIS PPM)をリリースすると発表した。バージョンアップした4.0には、経営者層の経営判断を支援する「ARIS Performance Cockpit」と、組織分析に特化した「ARIS OrgAnalyzer」の2つのモジュールを追加した。

 ARIS PPMはビジネスプロセスを可視化することで、企業が抱える問題の要因を評価し、分析するツールである。似たような特徴を持つ製品としてBisiness Inteligence(BI)ツールがあるが、IDSシェアー・ジャパン ARIS事業部 マネージャー 冨樫勝彦氏によれば、「BIは結果指標を管理するツールであり、ARIS PPMはプロセス指標を管理するツールである」として、その差別点を指摘する。つまり、ARIS PPMとは、進行中の各プロセスの所要時間や正確性、問題発生頻度などを監視し、指標を悪化させる原因となったプロセスを特定、検証することで問題解決を支援するツールである。

 同ツールは、業務アプリケーションから抽出したデータを業務プロセスとして認識し、ビジネスプロセスフローを生成する。なお、システムから時刻のログが取れない場合やユーザーがリアルタイムにデータを入力していない場合でも、既存機能をサービス化し、プロセスエンジンで実装することでサービスの実行ログを取ることが可能。BEAのWebLogic IntegrationやオラクルのOracle BPEL Managerからはサービスの実行ログを抽出してデータ連携が行える。

Performance Cockpit(クリックすると拡大)

 ARIS PPMにアドオンとして追加されたモジュール「ARIS Performance Cockpit」は、ARIS PPMで定義したプロセスレベルの各PKI(重要業績評価指標)達成率をサマリとともに一覧できるもの。「ARIS OrgAnalyzer」は、組織内および組織間のコミュニケーションの頻度や所要時間などを、あらかじめ設定した閾値(しきいち)との比較結果を視覚的に表現する。

(@IT 谷古宇浩司)

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IDSシェアー・ジャパン

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