由比ヶ浜をキャッシュレスビーチにする電子マネー「湘南チェック」

2006/7/5

 「2006年夏、由比ヶ浜海岸は日本初、あるいは世界初のキャッシュレスビーチになる」。磁気カードを使った電子マネー「湘南チェック」を7月8日からスタートさせるデジタルチェックの土岐隆之代表取締役会長兼CEOは宣言する。

デジタルチェックの代表取締役会長兼CEO 土岐隆之氏(右)とチャイナクイックの代表取締役 高桑雅彦氏(左)

 湘南チェックはチャージ式の電子マネーサービスで、神奈川県由比ヶ浜で展開する海の家や江ノ島電鉄由比ヶ浜駅からビーチまでの間にある約50のレストランやお土産屋などで利用できる。磁気カードは湘南チェックのサービスエリアで購入できる(2000円、3000円、5000円、1万円がチャージされたタイプと、未チャージの配布用の5種類)。

 コンビニエンスストアでの入金やオンライン銀行、クレジットカード、携帯電話などからのチャージにも対応する。オンラインオークションやショッピングなどの小額決済用カードとしても利用できるほか、残額の払い戻しも可能だ。

 湘南チェックの開始にあたり、デジタルチェックは中華料理のデリバリーサービスを行うチャイナクイックインキュベイトと提携。同社が由比ヶ浜に出店中の海の家「チャイナクイックリゾート」の前売り券購入者用の湘南チェックカードも発行される。

 デジタルチェックは、オンライン決済やコンビニ払いなどの電子決済を専門にする会社で、湘南チェックも同じプラットフォーム上に位置付けられる。土岐会長は「オンラインでの決済を1段階目とし、佐川急便で展開している『e-コレクト』のような通販での対面決済に領域を広げることができた。最終的にはユーザーがオンライン、オフラインの区別を意識することなく利用できる決済サービスを提供したい」と語る。

 また、最近増えている非接触ICではなく磁気カードを採用したことについては、「新しいサービスを新しい技術で展開するのはハードルが高い。磁気カードは非接触ICカードと比較して、すでに決済に慣れている店舗側が多く、対応がスムーズという点が挙げられる。湘南チェックを使える店舗が少なければ、利用者にとってメリットがなくなる」と回答する。由比ヶ浜の海の家の70%(売り上げ額ベースで90%)近くから同意を得ているという。

 土岐氏は「ビーチで財布を持ち歩くことなく、泳いだあとでもすぐにつかえる湘南チェックは、これまで失敗ばかりだった地域振興券の新しい形として支持を得られるだろう」と予測。地域振興という側面があるため、隣接する競合ビーチへの展開は難しいが、オンライン決済に対応することでユーザーのメリットも高めている。「もしも、自治体同士が相互乗り入れを希望するのであれば対応は可能だが、今後は湘南チェックの反応を見ながらサービスエリアを慎重に検討していきたい」とのことだ。

(@IT 岡田大助)

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