ジュニパー、日本の要望を満たすマルチサービス対応エッジルータ

2006/7/20

 ジュニパーネットワークスは7月19日、マルチサービス対応のエッジルータ「M120」を発表した。60Gbpsの処理能力を持つ点が特徴で、通信事業者を中心に提供していく。出荷開始は10月から。

米ジュニパーネットワークス IPGプロダクトマネジメント ディレクター ジム・カポビアンコ氏
 M120は、通信事業者向けのエッジルータである「Mシリーズ」の中核製品で、最上位製品「M320」の半分のサイズを実現。OSは従来と同じ「JUNOS」を採用した。最大16枚のPIC(物理インターフェイスカード)と、2枚のcPIC(コンパクト物理インターフェイスカード)を搭載することができる。また、ポート数をGigabit Ethernet(GbE)×128と10GbE×2まで拡張することが可能となっている。

 M120は、ジュニパーのパケット転送用プロセッサ「I-chip」を搭載した。I-chipは「Forwarding Engine Board(FED)」1枚当たり1個を搭載しており、さまざまなQoSを実現した。例えば、外向きのパケットと内向きのパケットで優先度を変えることなどができる。また、同時に発表した新しいPICである「IQ2 PIC」と併用することで、さらに細かい管理が可能になるという。

 米ジュニパーネットワークス IPGプロダクトマネジメント ディレクター ジム・カポビアンコ(Jim Capobianco)氏は、「現在、マルチサービスエッジは固定回線や無線、ケーブル事業者などのさまざまなニーズに応えなくてはならなくなってきている」と前置きし、「特に日本では、VoIPなど音声系のサービスが進んでいるほか、映像配信も世界最先端だ。しかも、場所の問題から高密度で小型な製品のニーズが多い」と指摘。小型でありながら高度なQoSなどを搭載したM120のニーズが高いと分析した。

 ワールドワイドにおけるM120の企業ユーザーは、「四半期ごとにばらつきがあるものの、おおよそ5〜30%の間だが、日本では通信事業者が6割強、企業ユーザーが3割強と企業ユーザーの割合が多い」(カポビアンコ氏)と指摘した。

(@IT 大津心)

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