「人を変える」、オラクルが「PeopleSoft Enterprise 9 HCM」発表

2006/8/2

 日本オラクルと日本オラクルインフォメーションシステムズ(OIS)は8月1日、人材管理アプリケーションの最新版「PeopleSoft Enterprise 9 ヒューマン キャピタル マネジメント(HCM)」を提供開始すると発表した。今回提供するのはPeopleSoft HCMの学習管理機能である「ラーニング・マネジメント」。オラクルは「企業は人を変化させないと生き残れない」として、PeopleSoft HCMを使った「タレント・マネジメント」の重要性を訴えた。

日本オラクルのアプリケーション SC本部 HR SC部 シニアセールスコンサルタント 中田信隆氏

 PeopleSoft Enterpriseは、国内でNTTグループやトヨタ自動車などが採用する大企業向けの人材管理アプリケーション。最新版では現場のニーズに即した人材を確保、育成し、配置するタレント・マネジメントを強化した。その1つの機能がラーニング・マネジメント。

 日本オラクルのアプリケーション SC本部 HR SC部 シニアセールスコンサルタント 中田信隆氏は「タレント・マネジメント機能が管理する採用、昇格、移動などのイベントに応じて最適な学習コンテンツに各人をナビゲートする。この連動を強化したのが最新版のポイント」と説明した。両社はPeopleSoft Enterprise 9の人事・給与管理機能モジュールを今冬にも提供開始する予定。

 日本オラクルとOISは両社の人材管理アプリケーションを担当するエンジニアを統合し、日本オラクルオフィスに集めた。売上高が1000億円以上の大企業向けにはPeopleSoft Enterprise 9を提案し、500億円から1000億円の中堅企業には「Oracle E-Business Suite」の中堅企業向けテンプレート「Oracle NeO」で対応する考え。

 日本オラクルの執行役員 アプリケーションマーケティング本部長 藤本寛氏は、PeopleSoft Enterprise 9の展開について「超大手企業でのノウハウを大手企業に展開し、顧客基盤の拡大を目指したい」と話した。オラクル、OISは両社の人材管理アプリケーション系のビジネスを50億円規模に拡大することを目指す。

(@IT 垣内郁栄)

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