ジュニパー、新セキュリティOSで「ウルトラUTM」を実現

2006/9/2

 ジュニパーネットワークスは9月1日、同社のセキュリティ製品群用OSの最新版、「ScreenOS 5.4」を発表した。このOSの最新バージョンでは、同社の「Secure Services Gateway」(SSG)シリーズにハードウェア増強の必要なく、UTM(Unified Threat Management)の機能を追加することができる。

ジュニパーネットワークス ソリューション・マーケティング・マネージャー 近藤雅樹氏

 このUTM機能とは、スパム/フィッシング対策、ウイルス/スパイウェア対策、そしてURLフィルタリング。それぞれ、シマンテック、カスペルスキー・ラボ、ウェブセンスから提供を受けたものだ。

 同社ソリューション・マーケティング・マネージャー 近藤雅樹氏は、「自社開発で機能に妥協するのではなく、それぞれの分野で最高の製品を搭載し、さらに自社のハードウェアでパフォーマンスも確保したウルトラUTMだ」と話す。SSGには従来よりパケット解析機能も搭載されており、これらによってUTMやコンテンツセキュリティの製品に求められる機能をカバーしている。

 SSGではさらにファイアウォール、IPsec VPN、DoS対策機能、ユーザー認証といったネットワークセキュリティ機能が盛り込まれており、VLAN対応のルーティングやWANパケットカプセル化も提供されていること、将来における拡張にも対応可能なアーキテクチャに基づいていることから、これはファイアウォール/VPN製品、従来のUTM、セキュリティルータのいずれのジャンルの製品よりも豊富な機能を備えた次世代スマートファイアウォールであると近藤氏は表現した。

 新バージョンのScreenOSを搭載したSSGは、SIPやH.323、MGCP、SCCPのアプリケーションレベルゲートウェイも提供でき、VoIPプロトコルについて包括的なセキュリティ対策が可能という。

 ジュニパーと保守契約を結んでいるユーザーは、ScreenOS 5.4を同社のWebサイトから無償でダウンロード可能。SSGシリーズへのUTM機能搭載はオプションで有償。

(@IT 三木泉)

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