Google検索結果でWebサイトの危険性が分かる、マカフィーが新製品に実装

2006/9/21

 マカフィーは9月20日、コンシューマ向けセキュリティ製品の新バージョンを9月30日に発売すると発表した。機能強化の目玉はGoogleなどの検索結果ページでWebサイトの危険性を事前に確認できる「SiteAdvisor」の実装。検索サイトを利用してWebサイトにアクセスするユーザーの利用動向に対応した機能で、米マカフィーのコンシューマ&モバイルビジネス担当シニア・バイスプレジデント トッド・ゲブハート(Todd Gebhart)氏は「検索サイトの利用を安全にする」と語った。

米マカフィーのコンシューマ&モバイルビジネス担当シニア・バイスプレジデント トッド・ゲブハート氏

 発売するのはウイルス対策が可能な「ウイルススキャンプラス」、ウイルス対策にデータのバックアップ機能などを加えた「PCプロテクションプラス」、同製品の機能に迷惑メール対策、インスタントメッセンジャーの保護、個人情報保護、フィッシング詐欺対策、ペアレントコントロールなどを追加した「インターネットセキュリティスイート」、さらに無線LAN環境の保護機能を搭載した「トータルプロテクション」。無線LAN環境の保護を提供する単体製品「ワイヤレスプロテクション」もある。それぞれオンラインで提供。パッケージではPCプロテクションプラスを除く製品が提供される。

 SiteAdvisorは米マカフィーが今年4月に買収した同名企業の技術。世界中のWebサイトをクロールし、スパイウェアやウイルスがインストールされるWebサイトやダウンロードファイルにスパイウェアが含まれるWebサイト、電子メールアドレスを登録すると迷惑メールが送られてくるWebサイト、ポップアップが表示されるWebサイト、トラッキングクッキーが仕掛けられているWebサイトを探し出し、データベースに登録する。ユーザーがGoogleまたはYahoo! JAPAN、MSNで検索を行うと、検索結果ページのWebサイト名に、危険性を示すアイコンが表示される。

マカフィーが示したSiteAdvisorのデモ。Googleの検索結果ページでWebサイトの危険性が分かる(クリックで拡大します)

 表示されるアイコンは安全を示すグリーンのアイコンと、危険を示すレッドのアイコン。アイコンにカーソルを合わせるとウィンドーが開き、どのような危険があるかが分かる。SiteAdvisorのデータベースにアクセスして詳細を見ることも可能で、送信されている迷惑メール数やその内容、ダウンロードファイルに含まれるスパイウェアの種類なども確認可能。Webサイトに実際にアクセスしなくてもWebサイトの安全性を確かめることができる。URLボックスに直接URLを入力したり、電子メールからのリンクでWebサイトを開いた場合でも、危険性があるとポップアップが表示され、ユーザーに警告する。

 ゲブハート氏によるとマカフィーは世界の95%以上のWebサイトをチェック済み。クロールを続けて日々アップデートしている。マカフィーのプロダクトマーケティングマネージャー 飯嶋睦氏は「国内のWebサイトで危険と判断されるケースはいまは少ない。欧米の有名人の名前や“screensaver”で検索すると危険と思われるWebサイトが多数表示される」と説明した。

 SiteAdvisor機能はマカフィーが今回発表した全製品に搭載。新技術の先進性をアピールしてコンシューマ市場でのシェアアップを目指す。パッケージやオンラインでの販売、ISPへの提供、PCベンダへのOEM提供などを総合すると、マカフィーの市場シェアは2005年度に13%。2006年度には「20%近いシェアを取れる」(同社 コンシューマ事業本部 本部長 中山泰宏氏)と見ている。新製品投入で2008年度までにシェア30%の獲得を目指す。

(@IT 垣内郁栄)

[関連リンク]
マカフィー

[関連記事]
「ウイルスバスター 2007」発表、ネット経由で「進化し続ける」 (@ITNews)
「セキュリティソフトの押し売りに注意」、シマンテック (@ITNews)
マカフィー、複数製品を統合管理できるソリューション (@ITNews)
導入も運用も簡単、マカフィーのASP型セキュリティサービス (@ITNews)
トレンドマイクロがサービス事業本格化、3社程度と協力へ (@ITNews)

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)