他社ウイルス対策ソフトユーザーにも対応

低コストで容易な検疫システム、トレンドマイクロ

2006/11/20

 トレンドマイクロは11月20日、同社としては初の本格的検疫ソリューション「Trend Micro Network VirusWall Enforcer 2500」を12月12日に出荷開始すると発表した。

 これは同社が販売してきた「Trend Micro Network VirusWall」を機能拡張したアプライアンス製品。ブリッジとして機能するゲートウェイ型の検疫製品であるため大規模なネットワークの改変は不要で、エージェントレスでの運用が可能であること、さらに設定画面が分かりやすいことから導入も簡単だという。

trendmicro01.jpg Trend Micro Network VirusWall Enforcer 2500はTrend Micro Network VirusWall 2500と同一の筐(きょう)体を利用

 Network VirusWall Enforcerでは、新たなPCが同製品を経由する通信を行おうとすると、このPCにまずActiveXのポリシーエージェントを送ってウイルス対策ソフトがインストールされているかどうか、インストールされている場合はパターンファイルが最新のものであるかどうかをチェックする。

 ウイルス対策ソフトがインストールされていない場合、ウイルスバスター・コーポレートエディションと同等の機能を持つActiveXのウイルス検査ツールをPCに送り込み、最新のパターンファイルでこのPCが感染していないかどうかを確認できる。感染していた場合は同じくActiveXコントロールの復旧ツールを送り込んでウイルスを駆除した後、通信を許すことができる。

trendmicro02.jpg 他社ウイルス対策ソフトへの対応も簡単に設定できる(クリックで拡大)

 新製品のポリシーエージェントでは他社のウイルス対策ソフトを使用するPCにも対応。100種以上のウイルス対策ソフトについて、パターンファイルが最新のものかどうかをチェックすることができる。チェックの結果、パターンファイルが最新でないことが判明した場合、各社のパターン更新用Webサイトにリダイレクトすることができる。

 ポリシーエージェントにはシステムレジストリをチェックすることで、特定のアプリケーションがインストールされているかどうかを検知する機能も新たに搭載されている。これにより、禁止されているアプリケーションをインストールしたPCの接続を拒否することが可能。新搭載の機能としては、ほかにもユーザー認証におけるLDAP、Active Directoryとの連携、指定したファイルの転送の遮断などがある。

 Network VirusWallではポリシーを1種類しか設定できなかったが、Network VirusWall Enforcerでは128種類まで設定でき、接続ポートやMACアドレス、IPアドレスに基づいて異なるポリシーを適用することができる。

また、Network VirusWall Enforcerでは価格体系もよりシンプルになった。Network VirusWall Enforcer 2500では1台ごとに最大同時アクセスユーザー数の規模による5段階の価格を設定。最大250ユーザーで195万円、500ユーザーで299万円、1000ユーザーで425万円などとなっている。2007年5月には、小規模ネットワーク向け製品を発売の予定。

(@IT 三木泉)

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