「つながる安心」と「つながらない安心」に配慮した新機能を搭載

au、自動位置確認ができるジュニアケータイなど3機種

2007/01/10

 KDDIは1月10日、auの第3世代携帯電話「CDMA 1X」の新ラインアップとして、生活防水に対応したジュニアケータイ「A5525SA」(以下、ジュニアケータイ)、ローティーン女子向けケータイ「Sweets cute」、使いやすさにこだわった「A5523T」の新機種3種類を発表した。

 ジュニアケータイとSweets cuteは、それぞれシリーズ3代目となる新機種。対象年齢はジュニアケータイが小学校3年生〜4年生、Sweets cuteが小学校5年生〜中学生の女子となっている。ジュニアケータイとSweets cuteは、携帯電話の電源がオフになった場合や防犯ブザー発動時に、自動的に位置情報をサーバに送信する「移動経路通知」機能を新たに搭載した点や、いつでも位置情報を確認できる「安心ナビ」機能の充実など、保護者向けの安心サービスを充実させた点が特徴として挙げられる。

端末写真 左から、ローティーン女子向けケータイ「Sweets cute」、ジュニアケータイ「A5525SA」、使いやすさにこだわった大人向け端末「A5523T」

 KDDI au商品企画本部 プロダクト企画部 ラインナップグループリーダー 水野有紀氏は、「子供向け携帯電話では、“つながる安心”と“つながらない安心”が必要だ。つながる安心は子供のそばにいないときでも、携帯電話を通じてつながることができる安心感を指す。つながらない安心は、有害サイトへのアクセスブロックなど、親が『子供が携帯電話を持つことで心配に思うこと』を払拭するための機能を搭載することによる安心感を指している」とコンセプトを説明した。

 安心ナビ機能では、親が知りたいときに居場所を知ることができる「いつでも位置確認/位置確認メール」機能やエリア通知機能という従来の機能に加えて、下校時間などあらかじめ見守りたい時間を設定することで自動的に子供の居場所を測位する「自動位置確認」機能を追加した。また、会社で携帯電話の操作を禁止されている保護者向けに、PC上で位置確認できる「PCで位置確認」機能も追加した。これらの機能について、「子供が心配で何度も何度も位置を調べる保護者も多い。そのような保護者には、自動位置確認機能は有効だ」(水野氏)と説明した。

 また、新開発した移動経路通知機能は、防犯ブザーが鳴った場合や携帯電話の電源がオフになった場合、登録した相手からCメールを受信した場合などに、自動的に現在の位置を測定し、KDDIのサーバに情報を送信する機能。防犯ブザーが鳴った場合や携帯電話の電源がオフになった場合には、自動的に周囲の写真を撮影して登録相手に写真を送付する「自動写真撮影」機能や、自動的に電話をかける「自動通話発信」機能も搭載している。移動経路は1分おきに測定・送信され、サーバ上で時系列に沿って保存されるため、登録されている携帯電話やPCから地図上でどのような経路をたどって移動しているかを確認できる。

 「つながらない安心」をサポートする機能には、ジュニアモードやティーンズモード、料金安心サービス、EZ安心アクセスサービスで対応する。これらの機能によって、「電話・メールは家族としかつながらない」「電話番号やアドレスの入ったメールは送受信できない」「アプリが使えない」「子供に有害なサイトにはつながらない」「一定料金になったら使えない」といった制限が可能になる。

 新たに発表された「ジュニアケータイ A5525SA」は、三洋電機製の「CDMA 1X」対応携帯電話で、生活防水(IPX4相当)に対応した子供向け端末。移動経路通知や安心ナビに加えて、電池抜き取りによる電源オフを防ぐための電池フタロックや、約100dBの防犯ブザーなどを搭載している。デザインは柴田文江氏によるもので、北欧の玩具をイメージしたデザインだという。また、ジュニアモードによってひらがな表示や保護者に簡単に電話やメールができるペア機能も搭載した。

 Sweets cuteは、三洋電機製のローティーン女子向け端末。柴田氏によると「ビスケットをクリームにディップしたようなやわらかさをイメージしたデザイン」だという。ジュニアケータイと同じく移動経路通知や安心ナビを搭載しているほか、使いすぎ防止や決まった相手のみとの通信制限が可能な「ティーンズモード」にも対応している。

 A5523Tは、ジュニアケータイやSweets cuteの保護者のような大人を対象とした東芝製の携帯端末。「でか文字」や「でかキー」といった使いやすさを追求した5つのでか機能を搭載した。そのほか、シンプルな「かんたんモード」や「制限モード」など、使いやすさに加えて安全性も追求しているという。

 水野氏は、「今回WIN対応端末にしなかったのは、大きさと端末価格の問題からだ。移動経路通知機能によるパケット代はおおよそ100円〜250円程度。少子化の影響で今後小学生は減っていくが、携帯電話を持つ年齢は低下していっているのでジュニアケータイ、ローティーンケータイの出荷台数にも期待している」とコメントした。

端末写真 左は、ジュニアケータイを開いたところ。中左は、ジュニアケータイのメニュー画面でひらがな表示が特徴的だ。中右はSweets cuteを開いたところ。付属のシールやプーさんの待ち受け画面など女子向けの付属品が豊富だ。右はA5523Tを開いたところ。ボタンの大きさなど使いやすさを追求しているという

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(@IT 大津心)

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