RISCからItanium2へ

Itanium2搭載低価格UNIXサーバ、オラクルとの親和性も強調

2007/01/24

榎本氏写真 日本ヒューレット・パッカード エンタープライズストレージ・サーバ統括本部 ビジネスクリティカルサーバ製品本部 本部長 榎本敏之氏

 日本ヒューレット・パッカード(HP)は1月24日、Itanium2を搭載したUNIXサーバ「HP Integrity サーバ rx2660」(rx2660)を発表した。RISCプロセッサ搭載UNIXサーバの置き換え需要を狙った低価格のエントリーモデルである。プロセッサやメモリ、ハードディスク、OSなどをバンドルした製品が52万5000円(税込み)から。

 デュアルコアのItanium2(1.60GHz/18MB、1.40GHz/12MB)とシングルプロセッサ(1.60GHz/6MB)の選択が可能、同社が独自に開発した「HP zx2 チップセット」を組み合わせる。

 HP zx2 チップセットは、従来のHP zx1 チップセットと比較して、プロセッサバス帯域幅を33%向上し、メモリ帯域幅を66%向上、DD2メモリをサポートすることで転送速度の高速化を実現している。また、同社のサーバ上位機種に実装されているシステム単体のシステム停止回避機能が同チップセットに組み込まれている。

 同社独自の調査によると、企業がUNIXサーバを選択する最大の理由は「信頼性・安定性に優れているから」(35.7%)だという。この回答の背後には「大規模データベースを活用したシステムの安定運用を望むというユーザーのニーズがある」と日本ヒューレット・パッカード エンタープライズストレージ・サーバ統括本部 ビジネスクリティカルサーバ製品本部 本部長 榎本敏之氏は分析している。

 RISCベースのUNIXサーバの置き換えを促進するため、同社では機能面での信頼性確保施策と並行して、オラクルとの親和性を強調している。具体的には、動作検証済みのORACLE DBクラスタシステムに、導入コンサルティングや保守費用などをパッケージした「HP Simple Cluster Pack」をリリースする。当初は、rx3600、rx6600との構成で発売するが、rx2660での構成も予定している。

 rx2660が含まれる同社のエントリーサーバ領域では、SUN/Solarisユーザーに対する販売を強化することで、前年比20%増の出荷台数を目標とする。

(@IT 谷古宇浩司)

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