国内でもフルラインアップ投入へ

「中国は人口が多い」、H3Cが豊富な技術者リソースで日本向け製品を開発

2007/02/14

 「中国人エンジニアは高いポテンシャルを持っている」。ファーウェイ スリーコム ジャパン(H3C)の技術本部副本部長 塩谷徹氏は、過去の経験から中国人エンジニアの優秀さを強調する。中国企業を親会社に持つH3Cは、エンジニアのリソースが豊富といい、日本の個別仕様に特化した製品開発も行っている。H3Cは、スイッチだけでなく、ルータやVoIP製品などを日本に積極展開する計画で、「本気度を訴えていく」(塩谷氏)という。

h3c01.jpg H3Cの技術本部副本部長 塩谷徹氏

 H3Cは、中国のファーウェイ・テクノロジーズと米3Comの合弁企業、ファーウェイ スリーコムの日本法人。ファーウェイ スリーコムは中国の北京や杭州、深セン、インドのバンガロールに研究開発センターを有する。ワールドワイドの社員は4800人以上で、その50%以上が研究開発に従事しているという。塩谷氏は今年1月に北京の研究開発センターを訪問し、「エンジニアのリソースやその優秀さに驚いた」。H3C 代表取締役の陳宇耀(チンユウヤオ)氏も「中国は人口が多いので、人間の勝負でスピーディな短期開発が可能」と語る。

 H3Cはこれまで国内では低価格スイッチを中心に展開してきた。しかし、ワールドワイドではルータやVoIP関連製品、IPストレージなどを販売していて、フルラインアップを特徴にしている。今後1年をかけて日本でもフルラインアップの製品提供を進めていく方針で、2月14日にはIPv6対応ルータ「MSR」を発表した。

 MSRはデータや音声、映像といった複数のサービスを統合するオールインワンルータ。Linuxベースのカードを挿すことで、上位レイヤの機能を持たせることも可能だという。競合製品と比べて2〜3割安い価格で販売する。

 また、同日発表した小型デザインのレイヤ3スイッチ「S3610」「S5500」は、日本からのリクエストで開発した製品。「机を島型に配置した日本のオフィスでの利用に最適」(塩谷氏)という。

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(@IT 垣内郁栄)

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