BCNが2月の出荷実績を発表

ノートPCは売れたがデスクトップは低調――Vista効果

2007/03/05

 1月末に発売されたWindows Vistaの効果で、2月のノートパソコンは前年同月比で109.3%と2けた近い伸びである一方、デスクトップは86.2%と2けた減が続いていることがBCNの集計で分かった。この結果、パソコン出荷全体に占めるノートパソコンとデスクトップの構成比は初めて29.8%と3割を割り込んだ。

 全国大手パソコン販売店のPOSデータを集計するBCNによれば、ノートパソコンとデスクトップを合わせた2月のパソコン出荷台数実績は前年同月比の101.2%と前年並み。出荷台数の伸びがプラスに転じたのは13カ月ぶり。過去約1年は70〜80%台と低調に推移していたため、「Vista登場で伸びたといえば伸びたが、やっと水面に出たというところ。OSが出たからといって買い換えが起こって短期的に出荷が伸びるような時代ではない」(BCN取締役 田中繁廣氏)という。

 メーカー製デスクトップが苦戦する中、ショップブランドパソコンや自作ユーザー向けのマザーボードは、Vista発売後に売り上げを伸ばしている。2月のショップブランドパソコンは前年同月比109.6%、またマザーボード出荷数は131.1%と高い伸び率を示しており、「本来、メーカー製デスクトップに向かうVista需要の多くが、自作やショップブランドパソコンに流れたことがうかがえる」(田中氏)としている。台数構成比でマザーボードの出荷は全パソコン出荷数の16.1%を占めており、「一部のマニアの市場というよりは、デスクトップユーザーが自作市場に流れていると見るべき」(田中氏)という。

bcn01.jpg パソコン市場全体の出荷台数の前年同月比の伸び率(クリックで拡大)

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(@IT 西村賢)

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