拡張アンテナを無償提供へ

「メッシュよりアンテナで」、FONがカバーエリア拡大を予定

2007/03/27

 無線LANコミュニティのFONは、カバーエリアを拡大するために拡張アンテナ“La Fontenna”(ラ・フォンテナ)を今月中にもリリースする。FONの創業者で最高経営責任者(CEO)のマーティン・バルサフスキー(Martin Varsavsky)氏が3月24日に投稿したブログのエントリーで明らかにした。

fontennas01.jpg FON最高経営責任者 マーティン・バルサフスキー氏

 ラ・フォンテナは“La Fonera”(ラ・フォネラ)と呼ばれる無線LANアクセスポイントにアタッチするアンテナシリーズの名称。最初に登場するのはパネル型のアンテナで、家屋の壁面や窓に貼り付ける。FONのユーザーはフォンテナを使うことで電波の到達範囲を広げることができる。個々のアクセスポイントの電波到達範囲が、特に屋外の路上に向けて広がることで、FON全体のカバーエリアは拡大するほか、ビルの上層階にアクセスポイント設置した場合でも4階程度であれば路上に電波が到達するという。

fontennas02.jpg ラ・フォンテナシリーズの第1弾となるパネル型のアンテナ。両面テープやスクリューで壁、窓などに設置できる

 フォンテナは、自分のアクセスポイントを他のFONユーザーにも無償で開放している“Linusユーザー”と、開放する代わりに課金する“Bill”ユーザーには無償で提供される。その他のユーザーには15ドルで提供予定という。今後、パネル型以外に全方位型のアンテナも用意する。

 バルサフスキー氏によれば、FONのカバーエリアを拡大する方策として、隣り合うアクセスポイント同士を接続させるメッシュ型ネットワークも検討したものの、メッシュ型ネットワークを構成するよりもアンテナによるエリア拡大が有利と判断したという。

(@IT 西村賢)

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