「保護しない商標は失われる」

レッドハット、「マイクロソフト化」に反論

2007/03/27

 米レッドハットの総合顧問を務めるマーク・ウェビンク氏は、「Hibernate」という名称を製品やサービスに使用するのをやめるよう一部の企業に求めたことについて、「問題を明確にするために」自身のブログに書簡を掲載した(関連記事「『マイクロソフト化』するレッドハット」)。

 ウェビンク氏によると、レッドハットが独立系トレーニング/コンサルティング会社に送付した書簡は、「それが対処しようとした状況になじまなかった」という。「これが誤解の余地を生み出した。それと同時に、不適切な行為および必要な是正措置の定義が不正確であったことを認める。結局、これはレッドハットで商標業務を担当する私個人の責任だ」。

 ウェビンク氏は状況を明確にするために、次のように記している。「(他社が)HibernateのトレーニングまたはJBossのトレーニングを提供することはできない。これはレッドハットの商標の不適切な使用である。なぜなら商標が(a)名詞として使用されている、あるいは(b)レッドハットが所有する商標を直接冠した製品またはサービスを宣伝するために使用されているからである。

 許可されるのは、例えば、Hibernateオブジェクト/リレーショナルマッピングソフトウェアのトレーニングやJBossアプリケーションサーバのトレーニングなどを提供するといった表現である。この場合、商標が適切な形で製品に適用されており、商標の所有者がトレーニングを提供しているのではなく、商標が付いた技術のトレーニングが提供されていることは明らかだ。さらに一般的な礼儀として、これらの企業がレッドハットあるいはそのJBoss部門とは関係がないことが明白になるような形で商標を正しく使用することが望まれる」。

 要するに、ウェビンク氏がトレーニング/コンサルティング会社に求めているのは、単にHibernateあるいはJBossのトレーニングを提供していると宣伝するのではなく、いくつかの言葉を追加して自社製品/サービスを明確化することである。

 レッドハットのJBoss部門のサッシャ・ラブーリーCTO(最高技術責任者)は、「商標を理解せず、商標とオープンソースを一緒くたにしようとしている人がたくさんいるが、両者は同じではない」と指摘する。

 「保護しない商標は失われる。われわれは自社の商標を失うつもりはない。それと同時に、人々が当社のJBossやHibernateなどの技術で金もうけをするのを制限するつもりも毛頭ない」(ラブーリー氏)

原文へのリンク

(eWEEK Darryl K. Taft)

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