危険性に警報

「104ビットのWEPを60秒足らずで破る」論文が公開

2007/04/05

 無線通信に使われているWEP暗号を簡単に破る方法についての研究論文が公開された。以前から弱点が指摘されているにもかかわらず、いまだにWEPが広く利用されている状況に対し、警鐘を鳴らしている。

 論文は「研究論文が公開され104ビットのWEPを60秒足らずで破る」というタイトルで、ドイツのダムシュタット工科大学の研究者が発表した。

 WEPはIEEE 802.11のネットワークで伝送されるパケットを暗号化するためのプロトコル。セキュリティ上の弱点が以前から指摘されているにもかかわらず、現在でも広く利用されている。

 論文で解説している方法では、WEPの基盤となっているRC4アルゴリズムに対する攻撃を強化。この結果、クラッキングにかかる時間が大幅に短縮され、54〜58秒の間に104ビットのWEPキーを、50%の確率でクラッキングできたとしている。

 SANS Internet Storm Centerでは今回の論文公表を受け、改めてWEPからWPA2への切り替えを促している。

(ITmedia)

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