コアはログ収集

「全リソースを投入」、クエストが内部統制スイート提供開始

2007/05/25

 クエスト・ソフトウェアは内部統制関連のソフトウェア製品をパッケージした「Quest Compliance Suite for J-SOX」の展開を始めた。米国のSOX法対応で実績ある製品で構成し、日本版SOX法に対応するテンプレートも導入。米クエスト・ソフトウェア 社長のダグラス・ガーン(Douglas Garn)氏は「米国ではSOX法関連のビジネスは終了しつつある。だが、日本はこれから大きなチャンスがある」と話し、日本版SOX法に伴うIT需要を取り込む狙いを説明した。

quest01.jpg 米クエスト・ソフトウェア 社長のダグラス・ガーン氏

 Compliance Suiteは製品群を示すファミリーネーム。構成製品はそれぞれ個別に販売する。含まれるのはシステムのログデータを収集し、最大40分の1に圧縮。そのうえでログの追跡とレポーティングが可能な「InTrust」、ネットワークのアクセス管理を行う「ActiveRoles」、異機種プラットフォーム間でActive DirectoryによるID管理を実現する「Vintela Authentication Services」など。Active Directoryを中心にシステムを組んでいる企業をターゲットにする。

 特に注力するのはInTrust。「コンプライアンスのコアはログ収集」(同社 代表取締役社長の公家尊裕氏)と捉えていて、大きなニーズを感じている。InTrustは米国SOXやCOSOフレームワーク、ITILに対応するテンプレートが用意されているが、これらのテンプレートを日本版SOX法に適合するように改良し、エンドユーザーに提供する。米国クエストで内部統制関連システムの導入に関わった担当者を日本に呼び、ノウハウを得ることも考えている。

 クエストは2007年に入り、ビジネスを再起動させた。パートナーを大幅に増やすことを計画していて、すでに12社のパートナーを獲得。上期中にさらに6社を加える予定だ。人員も増員する考えで、公家氏は「セールス、開発、サポートのすべてのリソースをCompliance Suiteに投入する」としている。

(@IT 垣内郁栄)

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