約30万曲がダウンロードできる

レーベルゲートとMSが連携強化、9月に新サービス

2007/05/28

 レーベルゲートは9月下旬を目処に、Windowsプラットフォーム向け音楽配信サービス「mora win」で、インターネットラジオなどいくつかの新サービスを提供すると発表した。

マイクロソフト写真 マイクロソフト 執行役常務 デジタルエンターテインメントパートナー統括本部担当 堺和夫氏

 レーベルゲートとマイクロソフトは2007年1月30日から共同でWindows Media Player 11をベースとした音楽配信サービスを展開している。Windows Vistaに標準搭載しているWindows Media Player 11の「おすすめオンラインストア」をクリックするとmora winに接続する仕組み。楽曲のオンライン販売以外にもサービスの品揃えを増やすことで、ユーザーの囲い込みを目指す。

 新たに追加する予定のサービスは、インターネットラジオ、ビデオ配信、ソーシャル・ネットワーキング・サービスなど。

 インターネットラジオの提供元はJ-WAVE。同社が2006年4月に開局した「Brandnew-J」とmora winをリンクした。mora winにおいて、Brandnew-Jで流れている楽曲をダウンロード購入できるなどの利便性の向上が期待できる。“音楽ファン向けSNS”「PLAYLOG」とmora winをリンクし、Windows Media Player 11で聴いた音楽の再生履歴を自動的にブログ画面に表示するなどの機能も追加する。

 mora winでダウンロード可能な楽曲のカタログ総数はおよそ30万曲(2007年5月現在)。ソニー・ミュージックエンタテインメント、コロンビアミュージックエンタテインメント、東芝EMI、ポニーキャニオンなど国内の大手音楽レーベルの楽曲を配信できるのが特徴である。シングル150〜210円、アルバム1500円という価格帯で、対応するプレーヤーは、東芝、シャープなど国内電機メーカー製が主流だ。NTTドコモの904iシリーズといった携帯電話にも対応する予定。

 5月16日(米国時間)、米AmazonがDRM技術の組み込まれていないMP3フォーマットの楽曲ダウンロード販売を2007年内に開始すると発表した。Amazonの参入によってコピー制限とデバイス限定という条件が一部撤廃されることは、楽曲のオンラインダウンロード販売市場に大きな影響を及ぼすだろう。mora winで配信されるデータには、Windows Media DRMによる著作権保護技術が組み込まれ、ユーザーが無制限にコピーすることはできない。ただし、マイクロソフト 執行役常務 デジタルエンターテインメントパートナー統括本部担当 堺和夫氏は「(著作権管理)技術を用意しておくことは必要」と言及するにとどめ、状況次第で柔軟な施策を展開する含みを持たせた。

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(@IT 谷古宇浩司)

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