人材育成、マテリアル作成で環境作り

地域IT利用活性化に新検定制度、MS

2007/05/30

 マイクロソフトは5月30日、新たな検定試験制度を6月1日からスタートすると発表した。ホームユーザー向けの「マイクロソフトICT検定」と、トレーニングが実施できるインストラクター資格「マイクロソフト認定ICTマスター」の2種。4月に発表したパソコン教室「マイクロソフト認定ICTスクール」と連動した活動で、高齢者や主婦、IT利用度の低い地方などを対象に、日常生活におけるITの利活用を体系的に習得できるコミュニティの創出を目指す。

miken01.jpg 新検定制度について説明するマイクロソフト 業務執行役員 テクニカルソリューション推進統括本部 本部長 瀬戸口靜美氏

 NPOにおけるパソコンボランティアとして地域の情報化に携わる人、あるいはPCを写真や絵画、音楽や語学などの趣味や生涯学習の手段として活用したい人々のためのスキルアップ支援を目的とするという。

 これまでマイクロソフトは、認定教育機関を通じてITシステムの運用管理者向け、およびオフィスワーカーのための資格やインストラクター資格の検定を行ってきた。今回の検定は、同社のラーニング制度でホームユースという3つ目の柱となるもの。これまでの検定と比較すると、地域社会への貢献というCSR(Corporate Social Responsibility)活動の側面が強い。ICT検定は「モチベーションを維持するもので直接仕事に役立つものを目指しているわけではない」(業務執行役員 テクニカルソリューション推進統括本部 本部長 瀬戸口靜美氏)。同社はITの恩恵が誰でも享受できる社会を実現する“デジタルインクルージョン”を標語に、デジタルデバイド解消の取り組みを続けている。今回の検定制度もその一環。

 ICTスクールは6月1日時点で25拠点でのスタートが確定しており、7月初旬までに全国100拠点がオープンする。今後1年をかけて1000拠点を目指す。

 ICT検定は受験料5000円でWebテスト形式、または全国のICTスクールで受験できる。結果は合否のほか、採点結果を3段階で受験者に通知する。初年度3万人の受験を見込む。インストラクター向けのICTマスターは4日間分の講習を受けた上で、知識や指導力が認められれば認定される。認定料は1万円。

(@IT 西村賢)

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