地球磁気圏をモニタリング
「宇宙天気予報」ができるスパコン納入、NEC
2007/06/04
NECは6月4日、スーパーコンピュータ「SXシリーズ モデルSX-8R」6台を独立行政法人 情報通信研究機構(NICT)に納入したと発表した。NICTはSX-8Rを利用し、リアルタイム地球磁気圏シミュレーションシステムの高速化を図る。同システムを使うことで定量的な磁気擾乱(じきじょうらん)の予測である、いわゆる「宇宙天気予報」ができ、人工衛星や地上の送電線、通信への磁気による被害を避けることができるという。
スーパーコンピュータ「SXシリーズ モデルSX-8R」
納入したのはSX-8Rが6台で、最大ベクトル性能は1.536テラフロップス。リアルタイム地球磁気圏シミュレーションシステムは、NICTと九州大学が開発したシステムで、地球磁気圏の全体像を3次元シミュレーションでリアルタイムにモニターできる。太陽風衛星データを利用し、太陽活動の活発化による地球周辺の磁気圏の乱れや、磁気圏内の擾乱などの予測が可能になる。
NICTはSX-8Rを導入することで、実際の物理現象の変化に即した計算が行えるなどシミュレーションの高速化を期待している。NECが開発したリアルタイム可視化システム「RVSLIB」も利用し、SX-8Rでの計算と同時進行で結果を分析し、映像化する。
「リアルタイム地球磁気圏シミュレーション」
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