韓国シェアトップ製品を日本で発売

あふれる“内部統制難民”をどうする? アシストがSOX法支援ソフト

2007/06/07

 アシストは6月7日、内部統制の整備・運用評価を支援するパッケージ製品「Tosei Vision」を発売したと発表した。出荷開始は7月10日。韓国UNITECH INFOCOMが開発した製品を日本語化、日本版SOX法に対応させて販売する。2008年4月以降の事業年度に適用される日本版SOX法の構築では、企業を支援する公認会計士、コンサルタントの不足が予測されいる。アシストの内部統制・セキュリティ強化事業推進室 室長 岡田昌徳氏は「“内部統制監査難民”となる企業が多くなる可能性がある。Tosei Visionはそのような企業に即応する」と話した。

tosei01.jpg アシストの内部統制・セキュリティ強化事業推進室 室長 岡田昌徳氏

 Tosei Visionは企業の文書化やIT全般統制の構築ではなく、内部統制の整備と運用評価に機能を絞ったのが特徴。内部統制をテストする評価や承認のプロセスを提供し、一元管理できるようにする。対応するプロセスは評価、テスト項目の定義から全社統制の評価、業務プロセスの評価、欠陥の是正、経営者への報告など。文書化作業以降で求められる対応を支援する。

 内部統制担当者や評価者、業務担当者などの個人別にWebベースのポータルサイトが設けられていて、ポータルにログインすることで、自分が次に行う作業や、全体の進ちょくが分かる仕組みになっている。文書化作業で作成した文書をアップロードして登録することもできる。「自分に割り当てられた統制上の役割、期限などが明確に分かるため、質の高い進ちょく管理が可能」(アシスト)という。

 Tosei Visionの基になったUNITECH INFOCOMの「eXPM Crystal」は、UNITECH INFOCOMとプライスウォーターハウスクーパーズ韓国が共同で開発した製品。2006年1月に対応が義務化された韓国版SOX法に向けて開発された。eXPM Crystalは韓国の上場企業約1800社のうち、300社が導入していてトップシェア。韓国版SOX法は米国SOX法に近いとされ、アシストは日本版SOX法の基準やガイドラインをTosei Visionに反映させた。

tosei02.jpg 「Tosei Vision」の利用画面。担当者ごとの手順を視覚的に表示する

 対応OSはWindows、UNIX、Linux。Tomcat、BEA WebLogic Server、WebSphereなどのアプリケーションサーバと、データベースとしてOracle 9i DatabaseまたはMicrosoft SQL Serverが必要。ライセンスは1法人当たり525万円。連結子会社などに適用する場合は追加ライセンスの105万円が必要。保守料金はライセンス価格の20%。アシストは直接販売のほか、10社程度のパートナーが間接販売を行う。

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(@IT 垣内郁栄)

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