Service Deskなどとの統合が大きな特徴

日本CAの構成管理ツールはITILを指向する

2007/06/11

 日本CAは5月末、構成管理の新管理ツール群を国内向けに発表した。発表したのは「CA Client Management Solutions」3製品と「Unicenter Asset Portfolio Management r11.2」。日本CAではこれらを、IT部門だけに留まらない全社的なIT管理基盤確立のための構成要素として推進していくという。

 Client Management Solutionsは「Unicenter Asset Management r11.2」「Unicenter Software Delivery r11.2」「Unicenter Remote Control r11.2」で構成される。これらの製品により、PCやサーバのハードウェア/ソフトウェア構成情報を検出・管理し、アプリケーションやパッチの配布・インストールを行い、WindowやLinuxのクライアント、サーバを遠隔制御できる。

 一方、日本市場に初投入のAsset Portfolio Managementは、IT資産の財務面での管理を目的とした製品。個々のIT資産に関し、保守更新日や支払い期日、リース期限などを管理し、通知できる。また、ソフトウェア監査に必要な利用情報を管理し、利用していないライセンスの転用などを可能にする。SAPなどとのデータ連携も可能。

 今回発表のソリューションの大きな特色は、同社製品間で共通のデータを使って、管理プロセスの効率化と統合化を図れることにある。Asset Managementには、構成情報データベースを構築できる機能がある。すでに販売されているヘルプデスク管理製品の「Unicenter Service Desk」にも構成情報データベース構築機能が備わっているが、この2製品間でデータベースを統合し、これをベースにそのほかの製品との情報連携を行うこともできる。例えばService Deskに次々登録される日常的なトラブル事象について、Asset ManagementによるPC構成情報を参照し、問題を解決するとともに、解決した事実をService Deskで透過的に管理することができる。

 日本CA マーケティング部 ビジネスユニット・マーケティングマーケティングマネージャー 国和徳之氏は、日本CAが単なるIT部門のための管理効率化ツールでなく、全社的なIT管理基盤の提供を目指していることを強調する。キーワードはITILだ。構成情報データベースを1つの核とし、これに障害対応などの対応履歴や変更管理情報、IT資産の構成情報などを統合できることを生かし、IT部門だけでなく経営層までを巻き込んだITサービス管理の改善に役立てられる基盤として拡販していきたいとしている。

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(@IT 三木泉)

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