プラットフォーム化するWebブラウザ

アップルにWindows版Safari開発を決断させたある認識

2007/06/12

 アップルは6月11日(米国時間)、これまでMac OS X向けに提供してきたWebブラウザ「Safari」のWindows版パブリックベータを発表した。5%程度しかないというSafariの市場シェアをアップさせ、対応するWebサイトやWebアプリケーションを増やすのが目的。この決断の背景にはWebブラウザのプラットフォーム化の流れがある。

 Googleの一連のサービスやTwitterなど最近話題になるサービスはほとんどがWebブラウザをプラットフォームにしている。“Webサイトを閲覧する”ことを目的に当初は開発されたWebブラウザだが、現在はさまざまなサービスのクライアントとして使われている。Ajax技術が普及し、クライアントアプリケーション並みのユーザーインターフェイスや操作感を持つサービスも出てきた。ERPなどの基幹システムのクライアントとして使うことも一般化した。

 Webブラウザの重要性アップは、OSの相対的な地位低下をもたらしている。Webブラウザ上でアプリケーションが動作するから、OSはどれでもいい――という状況がそこまできている。WindowsやMac OSなどのOSはWebブラウザを起動する基盤でしかなくなる。ユーザーやサービスの開発者が注目するのはサービスプラットフォームとしてのWebブラウザだ。この状況を見るとSafariの市場シェアは低すぎる。ネットサービス隆盛の中でSafariが取り残されるのではないか。アップルがWindows版Safariを開発した背景には、このような状況判断がある。

 アップルによると、SafariのWebページの読み込み速度は「Internet Explorer 7」の最大2倍、Mozilla Firefox 2の最大1.6倍で、「Windows環境でも最速のブラウザになった」としている。

safari01.jpg アップルが発表したWindows版Safari

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(@IT 垣内郁栄)

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