16社とパートナーシップ

本日、マイクロソフトがERP市場に参入

2007/06/20

 マイクロソフトは6月20日、ERP製品「Microsoft Dynamics AX4.0」日本語版を発売すると発表した。日本のERP市場で実績がある16社の企業とパートナーシップ契約を結び、システム構築やアプリケーション開発、サービス提供などさまざまな形態で市場に訴求していく。

マイクロソフト写真 米マイクロソフト Dynamics AX製品 ディレクター ジェフ・マッキー氏

 Microsoft Dynamics AX 4.0は、米マイクロソフトが2002年に買収したデンマークのソフトウェア企業「Navision」の製品である。世界130以上の国や地域での9年間の販売実績があり、7500社を超える顧客を持つ。ユーザー数が50〜500人規模の企業の基幹システム(会計管理、生産管理、人事管理など)用に開発され、英語版ではすでに10以上の産業別テンプレートがある。

 マイクロソフトがERP製品を提供することで顧客にもたらすメリットについて、米マイクロソフト Dynamics AX製品 ディレクターのジェフ・マッキー氏(Jeff McKee)は、コスト削減が最も大きな効果だと話す。

 多くの企業は業務支援ツールとしてMicrosoft Officeを導入している。バックエンドに同社のサーバシステムを採用している企業も少なくない。Microsoft Dynamics AX4.0はフロントエンドのツールとして、Microsoft Officeが活用でき、バックエンドのWindows Server 2003およびMicrosoft SQL Server 2005と接続してデータ管理を行う。また、BizTalk Server 2006やVisual Studio .NETに基づくアダプタを使用して、既存サービスとの連携を実現する。マイクロソフト製品で構成されたシステム環境においては、データ連携やサービス連携などのシステム構築から運用までのトータルコストを低く抑えることができると同社ではアピールしている。

 国内でパートナーシップ契約を結ぶのは、オービックビジネスコンサルタント、大塚商会、NEC、オムロン ソフトウェア、東芝情報システムなど16社。これらの中には自前でERPパッケージを開発し、長年の販売実績を持つ企業もある。マイクロソフトビジネスソリューションズ事業統括本部 プロダクトマーケティング本部の國持重隆氏は「顧客の要望によって販売製品を切り分けていくことになる。例えば、海外展開をする企業には『Microsoft Dynamics NAV4.0』が適する」などと話したが、製品間の具体的な差異については明確にはしなかった。

(@IT 谷古宇浩司)

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)