パッケージ版とSaaS版を用意

SEEBOX、法人向け映像CMSを8月発売

2007/07/05

 SEEBOXは7月5日、企業向けの映像CMS「SEEBOX STUDIO Enterprise」を8月10日に発売すると発表した。製品プロモーションやSNSなどのユーザーサイト構築、商品販売、Eラーニング、支店間のテレビ会議など、企業ユーザーの利用を想定している。製品は、ユーザーが自社でサーバを用意するパッケージ版と、SEEBOXが運用するサーバ上でサービスを利用するSaaS版の2種類が利用できる。価格はパッケージ版のライセンス使用料は月額9.4万円から。SaaS版は初期費用8.8万円で月額52.5万円から。APIを使った他システムとの連携などカスタマイズも可能で、動画エンジン単体の利用もできる。

seebox01.jpg H.264ベースの独自フォーマットを利用した映像の再生例。ブックマークやチャプターといったEラーニング向け機能を持つ。またコンテンツの設定によってはローカルへの保存(録画)も可能
seebox02.jpg 2.5MbpsのHD映像をストリーム配信した例。全画面表示でもドットが目立たない

 SEEBOX STUDIO Enterpriseは映像フォーマットとしてH.264ベースの独自開発フォーマット、“SEEMEDIAフォーマット”(SMV2)をサポートするほか、Adobe Flash、3GP、3GP2に対応する。SMV2を使った場合にはActiveXの独自プレーヤーにより、映像の早送り再生や音声付きスロー再生などができる。また、映像の再生位置を変更した際にバッファリングの時間がほとんどない滑らかな再生が可能なことも特徴。映像中の任意の位置に設定できるチャプタ機能やブックマーク機能と併せて使うことで、Eラーニングなどで効率的な視聴ができるという。映像には字幕やロゴをオーバーレイで表示させられる。

seebox03.jpg コンテンツを登録・管理する「スタジオ」の画面。技術担当者不要の使いやすさにこだわったという

 配信形態として蓄積型のビデオオンデマンドと、ストリーミング配信が利用できる。また、配信先ドメインの指定や制限、有料コンテンツの配信時の課金、映像の投稿受付、視聴数など統計データの取得といった機能を提供する。

seebox04.jpg コンテンツのアップロード画面。映像はローカルでトランスコードされる

 ストリーム配信では多チャンネル配信が可能で、配信元からPCのデスクトップ画面と映像を同時に送信するといったことができる。例えば、遠隔地を結ぶプレゼンテーションであれば、パワーポイントの資料とプレゼンテーションを行う人の映像を同時に配信し、視聴側は場面に応じてメイン画面とサブ画面で2つの映像を切り替えながら受信することができる。

 映像コンテンツを登録・管理する「スタジオ」は複数配置できる。企業内で使用する場合には部門ごとにスタジオを用意して現場でコンテンツの管理し、それら各スタジオを管理部門から一元管理するという構成にできる。

seebox05.jpg SEEBOX取締役COO 望月正吾氏

 動画エンジンやプレーヤーは韓国のDidioNETが開発したもの。SEEBOX取締役COO 望月正吾氏は、「SEEBOXは、もともと玩具メーカーのタカラグループの1事業としてスタートした。2004年9月に韓国で登場して急成長した映像コミュニティサイト「Pandra.TV」を見て、これはプロモーションに使えると思った。YouTubeと異なり、最初からビジネス向けの映像コンテンツマネージメントシステムを考えてきた」と話す。

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(@IT 西村賢)

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