米ヤフーが無償分析ツールとアドバイス集を提供開始

Webページを軽くする13の改善ポイント

2007/07/26

 米ヤフーは7月24日(現地時間)、Webページのダウンロード時間を分析してレポートを作成するツール「YSlow」の提供を開始した。開発者向け情報提供サイト「Yahoo! Developer Network」で無償ダウンロードできる。YSlowはFirefox上にインストールするプラグインとして動作する。インストールには、あらかじめWeb開発者向けのプラグイン「Firebug」をインストールしておく必要がある。

yslow01.png 診断レポートでは全体、チェック項目それぞれでA〜Fの評価が出る(クリックで拡大)
yslow02.png YSlowによる統計情報レポート

 YSlowは、指定されたURLにアクセスし、Webページのダウンロード時間を計測する。結果レポートには、HTML、CSS、スクリプト、画像などすべてのファイルに関して実測値が表示されるほか、JSLintによるJavaScriptの構文チェックも同時に行う。

 パフォーマンスを100点満点で採点し、A〜Fまでのグレードを付けて評価する。さらに、13の項目でパフォーマンス改善のための指標とアドバイスを表示する。アドバイスは例えば、「ロード時間に大きな影響を与えるHTTPリクエストの数を減らすために、JavaScriptやCSSファイルの数を少なくする」、「ブラウザのキャッシュを最大限活かすためにWebサーバの設定でファイルの有効期限を10年後に指定する」、「GZIP圧縮モジュールを使って通信量を減らす」といった内容。Apacheの設定など具体的な設定方法の例があるほか、アドバイスの背景にある技術的議論やノウハウについても詳しく紹介されている。例えばキャッシュとファイルの有効期限に関しては、有効期限を遠い未来に設定するとサイト側でファイルを変更しても、いつまでもWebブラウザ側でキャッシュが使われてしまうことになるため、ファイルの内容を変更したときにはファイル名を変えるように推奨している。ヤフーではスタイルシートやスクリプトのファイル名にバージョン番号を入れることで、この問題に対処しているという。

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(@IT 西村賢)

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