ストックホルムのバス2000台で採用

アクシス、車載用などネットワークカメラ2製品発表

2007/07/30

 アクシスコミュニケーションズは7月30日、新技術「Auto-flip」により360度のパン範囲を実現したネットワークカメラ「AXIS 215 PTZネットワークカメラ」(15万9600円、9月中旬発売)、バスや電車など車載向けの小型ネットワークカメラ「AXIS 209FD-Rネットワークカメラ」(9万3450円、8月1日発売)の2機種を発表した。

axis01.jpg AXIS 215 PTZネットワークカメラ

 AXIS 215 PTZは12倍光学、4倍デジタルズーム搭載のネットワークカメラ。音声通信、音声検知機能を搭載した。一般的な設置カメラでは、パン動作でカメラレンズが円運動を行う際、カバーできない範囲が残るが、AXIS 215 PTZは物理的な移動限界に到達したときに180度の水平方向のパン動作と垂直方向のチルト動作を同時に約1.1秒と高速に行うことで、連続的な画像撮影が行える。これまで設置カメラで生じていた死角をなくしたことで、より精度の高い被写体の追跡が可能になったという。

AXIS 215 PTZネットワークカメラのデモンストレーション

axis02.jpg AXIS 209FD-Rネットワークカメラ

 AXIS 209FD-Rは、直径10センチ、高さ4センチの小型ネットワークカメラ。バスや電車などの車載用途を想定しており、防塵(じん)、耐震、耐湿設計。PoE(Power over Ethernet)受電機能でケーブル1本で配線可能とした。ストックホルムで2000台以上のバスに計1万台以上のカメラが導入されたほか、モスクワの地下鉄で300台のカメラが導入された実績があるという。

 アクシスコミュニケーションズ 代表取締役社長、浅野誠一氏によれば、監視カメラ市場では価格が安いことからアナログ信号や記録媒体にテープを用いるCCTVタイプのカメラのシェアが依然として高いが、市場の伸び率はネットワークカメラが40%前後であるのに対して、CCTVカメラは10%前後とネットワークカメラのほうが高いという。また、AXIS 215 PTZのようにネットワークカメラでは双方向の音声通信が可能な機種もあり、防犯目的以外でも、遠隔地からの社員教育や店舗内での業務効率向上の基礎データ採集など、比較的新しい使い方もあるという。

(@IT 西村賢)

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