約400人に調査

GPLv3採用はわずか6%――開発者がためらう理由は

2007/09/26

 Evans Dataが9月25日に発表した調査報告書によると、オープンソースソフトウェアに取り組んでいる開発者の中で「GNU General Public License バージョン3(GPLv3)」を採用しているのは、わずか6%に過ぎないという。同社の「Evans Data Open Source Software Development Survey」では、調査を行った開発者の3分の2が2008年にGPLv3を採用する予定はないと答え、同43%がこれからも新ライセンスを利用しないと述べた。また、GPLv3を採用したプロジェクトに参加する可能性はないと回答した人数は、可能性があるとした人数の約2倍に達している。同調査は、約400人の開発者を対象に行われた。

 Evans Dataの社長兼CEOのジョン・アンドリュース氏は、「GPLv3に準拠したプログラムの扱い方に制限が設けられていることから、同ライセンスは賛否両論を集めている。開発者もこうした制限に戸惑い、支持派と不支持派に二分される事態となった」と、声明の中で話している。

 さらにEvans Dataの幹部らは、GPLv3には特許侵害訴訟の提起を禁止する条項が含まれており、結果的にノベルとマイクロソフトの提携に真っ向から対立している点を指摘した。両社の提携がオープンソース開発コミュニティに悪影響を及ぼすと考えている開発者は全体の70%に上っていると、同調査は述べている。

 今回の調査では、オープンソース関係のほかの事実も明らかにされた。例えば、WindowsからLinuxへの移行を阻んでいる最大の要因は、組織内におけるスキルの欠如だという。また、最も優れたオープンソース製品を有している組織はApache Foundation、オープンソース開発者の3分の1がデスクトップアプリケーションを開発しているといった調査結果も示された。

原文へのリンク

(eWEEK Darryl K. Taft)

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