先端の特定技術にフォーカス

ORACLE MASTER“とんがり版”が登場、10月末に新認定資格

2007/09/26

 日本オラクルは9月26日、グリッドやLinuxなどの特定専門技術にフォーカスした新認定資格「ORACLE MASTER Expert」を10月末から順次開始すると発表した。データベース管理者を対象にした従来のORACLE MASTERがカバーしない新領域がターゲット。ビジネスインテリジェンスやセキュリティ、SOAについてのExpert認定資格も今後設ける。日本オラクルの執行役員 オラクルユニバーシティ本部長 保々雅世氏は「とんがった技術を学び、専門分野にしたいエンジニア向け」としている。

oracle01.jpg 日本オラクルの執行役員 オラクルユニバーシティ本部長 保々雅世氏

 ORACLE MASTER Expertはデータベース一般ではなく、先端の特定技術にフォーカスする。ORACLE MASTERの上位、もしくは下位の位置づけではなく、「ORACLE MASTERを補完する」という。10月末に始めるのはグリッド技術をテーマにした「Oracle Database 10g Real Application Clusters Administrator Certified Expert」。同時に開始する研修コースの受講か、認定資格の「ORACLE MASTER Database 10g Gold」を取得していることが受験の条件。

 もう1つはLinux環境でのデータベース管理にテーマを絞った「Oracle Database 10g Managing Oracle On Linux Certified Expert」で、11月末に開始する。研修コースの受講か「ORACLE MASTER Database 10g Silver」を取得していることが受験条件となる。保々氏は2つのExpert資格について「グリッドやLinuxのプロになる人向けの認定資格」と説明した。

11g対応ORACLE MASTERも開始

 オラクルは最新データベース「Oracle Database 11g」に対応したORACLE MASTERも2008年2月に開始する。Bronze、Silver、Gold、Platinumの4段階で、それぞれ10g版ORACLE MASTERからの移行試験も用意する。

oracle02.jpg 「Oracle Database 11g」に対応したORACLE MASTER

 保々氏によると昨年度(2006年6月から2007年5月末)は、10g資格の普及やPlatinumの新設でORACLE MASTERの新規取得者数が対前年比3.6%増の1万4522人となった。総取得者数は16万7691人(2007年5月末)。今年度はExpert資格や11g資格の新設で、1万7000人の新規取得者数(前年度比17%増)を目指す。

 また、買収したアプリケーション製品の認定資格も新設する。従来はOracle E-Business Suiteの認定資格を設けていたが、加えてSiebelとPeopleSoft、JD Edwardsの認定資格をそれぞれ新設する。Siebelは10月末、PeopleSoftは2008年2月、JD Edwardsは12月の新設を予定している。Oracle E-Business Suiteの認定資格取得者を合わせて、今年度中に850人の新規取得者(前年度比48%増)を見込んでいる。

 オラクルユニバーシティ本部は今年度、売上高23億3000万円で前年度比8.8%の成長を目指す。

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(@IT 垣内郁栄)

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