「欧州での販売台数を4年で10倍に増やす」

レッツノート、世界へ

2007/09/27

letsnote01.jpg レッツノートの新モデルでは、全シリーズで破損耐性が上がった

 松下電器産業が同社のノートPC「レッツノート」シリーズの海外での販売体制を強化する。レッツノートの10年の歴史で第3世代目となる2007年冬モデル、「Let'snote W7/T7/R7/Y7」を日・米・欧で同時発売。日米欧の3拠点を中心に、現地のニーズに応じてカスタマイズしたモデルを用意する。「これまで国内向けに作り、国内中心に販売してきたが、今後は海外で拡販に注力し、2010年までにワールドワイドでの販売台数を2006年の実績比7.5倍を目標にする」(パナソニックAVCネットワークス ITプロダクツ事業部 事業部長 高木俊幸氏)。パソコンの出荷台数に占めるノートPCの割合が高く、すでに市場が飽和した感もある日本市場に比べて、グローバルでのモバイルPCの需要は今後年平均で16%の伸びが期待されるているという。

letsnote02.jpg 日米欧で同時発売される2007年冬モデル
letsnote03.jpg

シリーズ全モデルが“タフ”に

 2007年夏モデルで破損を防ぐ“タフ性能”としてシリーズに共通していたのは「100Kgf加圧振動」のみだったが、今回の冬モデルからはR6のみ対応していた「76cm動作落下」、およびR6とY7でのみ対応していた「キーボード全面防滴」をW7とT7にも適用。すべてのモデルで落下、防滴、加圧に強くなった。同社は防塵防滴性能などに優れたフィールド使用向けの「TOUGHBOOK」シリーズを販売しており、今回の刷新でもTOUGHBOOKの技術を採り入れたという。

letsnote04.jpg 全モデルで落下、防滴、加圧に強くなった
レッツノート新モデルの耐性テストのデモンストレーション

 落下耐性や加圧耐性を高めるために、新たにハードディスクを保護するためのクッション、ダンパー技術を開発したほか、従来から採用している凹凸のあるボンネット構造の天板の内面に補強用のリブを追加した。回路基板やハードディスクをフローティング構造とするため、筐体(きょうたい)の厚みは増しているが、0.5ミリ厚の薄型マグネシウムボディの実現や液晶パネルの薄型化による軽さを保った。ノートPCに搭載される一般的な光学ドライブは200グラムを越えるが、独自開発の「シェルドライブ」は59.5グラムから45.9グラムへと、さらに軽量化された。

 シリーズの共通仕様として、Windows Vista Business(XPへの無償ダウングレード可)、ハードディスク80GB、メモリ1GB(最大2GB)搭載など。W7、T7、R7ではCPUに超低電圧版Core 2 Duo U7500(1.06GHz)、Y7は低電圧版Core 2 Duo L7500(1.6GHz)を搭載する。Wシリーズは11月16日、R、T、Yシリーズは10月19日に発売予定。

関連リンク

(@IT 西村賢)

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)