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OpenSolaris最新事情

USBメモリ4本でRAID構成をデモ、OpenSolaris

2007/10/09

 2005年初頭にオープンソース化が発表され、同年6月に配布が開始された「OpenSolaris」。サン・マイクロシステムズの製品版OS「Solaris 10」をフリーソフトウェアとして公開したもので、今も両者は密接な関係にある。OpenSolarisはSolaris 10の開発版でもあり、その開発者コミュニティでは、多くのプロジェクトが同時進行し、新機能が実装されつつある。

 サン・マイクロシステムズの増月孝信氏(マーケティング統括本部 デベロッパーマーケティング部 主幹部長)は10月5日、「オープンソースカンファレンス2007 Tokyo/Fall」で講演し、現在OpenSolarisコミュニティで進行中の興味深いプロジェクトについて説明を行った。

CD1枚に入るようにコアパッケージ化

solaris02.jpg OpenSolarisに関する講演を行うサン・マイクロシステムズ マーケティング統括本部 デベロッパーマーケティング部 主幹部長 増月孝信氏

 現在のOpenSolarisには入手性に難がある。「配布バイナリはCD-ROMで6枚分、DVDで1枚分にもなるうえ、入手先が1つしかない」(増月氏)。ブロードバンドが普及したとはいえ、これではハードルが高い。「インディアナ」と名付けられたプロジェクトでは、この問題を解決するためにCD-ROM1枚に収まるコアパッケージと、ネットワーク経由での追加パッケージのインストールを可能にする仕組みを準備しているという。Linuxの世界では当たり前になった「パッケージ管理機能」だ。コアパッケージのバイナリは、再配布可能になり、より入手が容易になるという。

 デスクトップ環境としてGNOMEを採用する。また、シェルとして、tcsh、kornシェル、bashなど各種シェルを利用可能にするなど、LinuxやBSD系のOSに慣れ親しんだユーザーが入ってくる間口を広げるのがプロジェクト・インディアナの狙いだ。インディアナとは別に「ケイマン」(Caiman)というプロジェクトもあるという。ケイマンはワニの1種で、Red Hatが提供するGUIベースのインストーラ「アナコンダ」(Anaconda:プロジェクト名)にかけて名付けられたという。

ストレージ管理の手間を軽減するZFS

 GNOME、bash、パッケージ管理システムなど、プロジェクト・インディアナは、ある意味ではSolarisをLinux化するものだが、「Solarisの特徴的な機能に焦点を当てていく」(増月氏)ことも同時に行っていく。

 標準のファイルシステムとしてZFSを採用するのも、その1つだ。ZFSには、さまざまな先進的な機能があるが(参考記事:ノートPCでこそ使いたいZFS)、「DRAMのようなファイルシステムを作りたいという技術者が開発した」(増月氏)という通り、メモリを増設するような感覚でストレージを増設できるのが最大の特徴だ。

 ZFSでは「ストレージプール」と呼ばれる仮想的なボリュームに対して、実ドライブを足していく。どういう構成で実ドライブを足していっても、ちょうどメモリモジュールを足すような感覚で、ストレージプールの容量が増えていく。

 ファイルシステムは、このプール上に作成する。RAID-5の機能を強化したRAID-Z構成にすれば、データのストライピングや冗長性の確保も行える。

solaris01.jpg 4本のUSBメモリで1つのストレージプールを構成するデモンストレーション。RAID-Zでストライピングに対応した冗長構成となっている

 増月氏は、4台のUSBメモリを使ってストレージプールのデモンストレーションを行った。まず、4本の512MBのUSBメモリを、USBハブを使ってUSBポートで接続し、4本ともストレージプールに追加する。続いて、1.8GB程度のファイルシステムを作成。実際にデータを書き込むとUSBメモリのアクセスランプが明滅し、すべてのデバイスに対してデータが分散して書かれていることが分かる。

 続いて、いったんすべてのUSBメモリを抜いてバラバラにした状態から、再び4本をPCに接続。4本の物理的な接続位置は、はじめにファイルシステムを作成した状態とは異なるが、USBメモリを抜く際にストレージ側にエクスポートした構成情報により、インポートコマンド1つで、再び1.8GBのファイルシステムが構成され、アクセスできるようになった。

 ストレージプールという仕組みで、ドライブやファイルシステムの管理といったストレージ管理の手間が軽減されるという。

分散ネットワークファイルシステムや仮想NIC機能も

 このほか増月氏はOpenSolarisの注目プロジェクトとして、「pNFS」(Parallel NFS)と「Crossbow」を紹介した。

 pNFSは名前が示すとおりネットワークファイルシステム「NFS」の拡張で、これまでクライアントとサーバが1対1に対応していたものを、1対多対応へと拡張した分散ネットワークファイルシステムだ。NFSより高速化されるほか、容量不足時にストレージサーバを水平方向に足していくだけで、パフォーマンスを低下させずにスケールアウトさせられるのがメリットという。

 CrossbowはNIC上に仮想NICを作成する機能。Solarisの仮想環境であるZoneに対応し、バンド幅やプライオリティ、IPフィルタリングのポリシーなどを仮想NICごとに個別に設定できる。

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(@IT 西村賢)

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