検索とBIの融合

グーグル、「Analytics」ソフトにイベント追跡機能

2007/10/22

 グーグルは、企業向けの「Analytics」ソフトウェアに検索レポーティング機能とイベント追跡機能を追加することを明らかにした。これにより、検索とビジネスインテリジェンスの融合をアピールするとともに、検索技術はユーザーが探している情報を見つけるのを手助けするだけでは不十分だという考え方を強調した。

 同社の新しいレポーティングツールは、顧客企業が時間およびユーザー層に応じてキーワード、カテゴリー、製品および傾向が特定されるように自社サイトの検索条件を設定する機能や、ユーザーが必要な情報をどのくらい効率的に(あるいは非効率的に)検索しているかを測定する機能を提供する。

 グーグルはレポーティング機能とイベント追跡機能を検索技術に追加するという形で、多くの業界関係者の間ですでに認められている考え方を支持した。

 それは「Webユーザーに情報や製品を指し示すことは、どんな検索エンジンでもできる。問題は、ユーザーが検索結果の中から自分の探している情報をもっと容易に見つけられるように、最初の検索処理をいかに改善するかである」という認識だ。

 業界の専門家は、この問題に取り組んでいる人々にとって、検索とBI(ビジネスインテリジェンス)手法の融合が解決の糸口になると考えている。

 今回、グーグルが強化したのはBIの部分で、イベント追跡機能を追加することにより、訪問者がサイトのインタラクティブな要素(Ajax、JavaScript、Flash動画、ページガジェット、ダウンロードなど)にどう反応したかを測定することを可能にした。

 グーグルが10月16日に発表したところによると、このソフトウェアは間もなく、「Google Custom Search」「Google Search Appliance」および「Google Mini」アプライアンスで利用可能になる。また、グーグル以外の企業が提供している検索製品でも利用できるようになるという。

 グーグルが今回提供するツールを含め、この間、各社のエンタープライズサーチ製品のアップグレードが相次いでいる。

 グーグルは10月10日、「Google Search Appliance 5.0」を発表した。このアップグレードでは、エンタープライズコンテンツ管理システムおよび「Google Apps」に置かれている任意のオブジェクトを検索、集約する機能が追加された。

 Vivisimoは10月8日、ソーシャルタギング、ブックマーキング、ネットワーキングの各機能を自社のエンタープライズサーチプラットフォームに追加した。

 Endecaは9月17日、レビュー、レーティング、タグなどのユーザー生成コンテンツを検索結果に含めることを可能にする「Discovery Suite」モジュールを発表した。

 さらにグーグルは、同社が2005年3月にエンタープライズサーチツールを強化するために買収した「Urchin Software」のバージョン5をアップグレードした。Urchin 5.0の新機能はWeb解析技術のソフトウェア版を必要とする企業向けで、現在、限定ベータ版として提供されている。

 このパッケージには、Urchinソフトウェアの従来版の設定とデータの移行を支援するツールも含まれる。Urchinソフトウェアのβ版の90日間の無償試用の申し込みは、認定リセラーで受け付けている。

原文へのリンク

(eWEEK Clint Boulton)

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