知財のパターンを表面から削除

廃棄ウェハーを太陽電池に、IBMが再利用技術を確立

2007/10/31

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 米IBMは10月30日(現地時間)、PCやケータイ、ゲーム機など家電製品用に生産した半導体チップで廃棄処分になった半導体ウェハーを太陽電池の部品に変えて再利用する技術を開発したと発表した。これまでウェハー内部には知的財産が含まれているため、転用が難しかった。同社はウェハーの表面から、知的財産に関わるパターンを除去する技術を確立した。市場規模が拡大する太陽電池業界に新たな原材料供給源をもたらすものとして、半導体製造業界に提供していく。

 現在、太陽エネルギー業界では、シリコンの原材料不足問題が深刻化しており、半導体業界のシリコン材料の再利用に注目が集まっているという。一方、米国半導体工業会(Semiconductor Industry Association:SIA)によれば、世界の半導体業界全体で1日当たり25万枚のウェハーが製造されている。IBMは、このうち3.3%に相当する年間約300万枚のウェハーが廃棄されていると推測している。

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(@IT 西村賢)

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