ストレージの効率と分散管理を両立

全社サーバ統合に役立つストレージ仮想化がある、3PAR

2007/11/13

3par01.jpg 米3PAR マーケティング担当副社長 クレイグ・ヌネス氏

 ストレージベンダの3PARは11月13日、同社のユーティリティストレージ・シリーズ「InServストレージサーバ」の新機能「Virtual Domains」を国内ユーザー向けに販売開始したと発表した。一部ユーザーには9月から提供しており、米国では11月初めにInServの有料オプションとして一般提供を開始している。

 Virtual Domainsは端的にいえばInServのストレージ機能を論理的に分割し(3PARではこれを「ドメイン」と呼ぶ)、複数の管理者に各ドメインの管理を委譲できるという機能。3PARはこれまで、アプリケーションに対して実際の構成よりも多くの容量があるかのように見せておき、必要に応じて後から容量を追加していける「シン・プロビジョニング」という機能を他社に先駆けて実装し、人気を博している。Virtual Domainsでは、ドメイン単位でシン・プロビジョニングを活用できるようになる。

 「Virtual Domainsで、企業における非常に効率的なストレージ統合が可能になる」と、米3PARのマーケティング担当副社長 クレイグ・ヌネス(Craig Nunes)氏は強調した。ストレージ統合はサーバ統合と似ている。一般的な企業の業務部門はもともと、自分たちの使うサービスに対する自分たちの権限低下を恐れ、他部門とのリソース共有に消極的だ。しかしサーバではヴイエムウェアのようなサーバ仮想化ソフトウェアが登場。物理的リソースは共有するとしても、これを論理的に分割することによって、業務部門の持つ懸念の一部を払拭(ふっしょく)した。これと同様に、単一のストレージシステムを論理的に分割し、分割後の各部分を業務部門の担当者に管理させることで、業務部門の権限を尊重しながらも、全体としてストレージの利用効率を高められる。

 従来のストレージ分割機能は全体のストレージ容量を物理的に切り分けるだけで、分割後の各部分での無駄が生じてしまっていた」とヌネス氏は話す。

 Virtual Domainsは完全に論理的な分割で、物理的なデータの配置とは無関係だ。InServでは基本的にすべてのデータを多数のディスクドライブに並列的に書き込むようになっており、Virtual Domainsもディスクドライブを特定して分割するわけではない。全社的なストレージ管理担当者は、各ドメインのサービスポリシー(データ冗長性の持たせ方や暗号化の要・不要など)や利用ユーザーを設定。あとは各ドメインの管理者が自分に割り当てられたドメインに対して自由にボリュームを作成し、利用できる。

 「業務部門が自分たちだけの専用ストレージを持とうとするもう1つの理由は、ストレージを統合すると性能が下がるのではないかという心配にある。しかし実際には小規模な専用ストレージ装置よりも、InServのように大規模システムで並列書き込みをするほうが性能ははるかに高い」(ヌネス氏)

 新機能は一般企業のほか、サーバホスティング業者などにも歓迎されるだろうとヌネス氏はいう。同社はまた、InServにおけるLDAPサポートも発表した(こちらは無償)。ストレージとしてのLDAPサポートはほかに例がないが、Virtual Domainsを活用するユーザーには特に重宝してもらえるだろうという。

 ヌネス氏は、ここにきて、ストレージの仮想化は、異機種を統合するための仮想化と、ストレージシステム内部を論理的に分割する仮想化の2つに分かれてきたことが広く理解してもらえるようになってきたのではないかと指摘する。「異機種統合のための仮想化は、その目的ではいいが、効率化を考えればストレージ内部の仮想化が重要になる」という。

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(@IT 三木泉)

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