2008年の検索連動広告市場は2000億円規模にアウンコンサルティングが調査・予測

» 2008年01月09日 00時00分 公開
[大津心,@IT]

 アウンコンサルティングは1月8日、検索連動型広告やコンテンツ連動型広告を合わせたP4P(Pay for Performance)型の2007年における広告費の調査結果を発表し、2008年の市場予測を行った。

 調査はアウンコンサルティングによる動向調査のほか、オーバーチュアやグーグルといった業界関係者や広告主へのヒアリング、ならびに同社の調査によって収集された情報を基礎資料とし、実際の出広状況やクリック率などの各種指標を加味し、独自に算出したもの。

 調査結果によると、2007年1〜12月のPC向けP4P型広告費は、検索連動型広告が前年比23%増の1078億円、コンテンツ連動型広告が同109%増の199億円となり、合計が同32%増の1277億円と拡大した。アウンコンサルティングでは、この背景を「オーバーチュアの『スポンサードサーチ』の広告プラットフォームが新しくなり売り上げが拡大した点や、検索連動広告への新規導入企業の増加などが考えられる」と説明。一方で、コンテンツ連動型広告では、広告クリック単価が廉価に推移していることやクリック率が低いことが要因となり、同社の予測値を下回ったという。

 モバイル向けのP4P型広告市場は、前年比152%増の164億円に拡大。携帯電話の主要キャリアがYahoo!やGoogleと提携し検索システムを採用した点や、モバゲータウンやmixiなどの大手モバイルサイトがオーバーチュアやGoogleと提携して広告配信を始めたことが広告費急増の要因になった。

 アウンコンサルティングでは、2008年のP4P型広告費をPC向けが1658億円、モバイル向けが345億円の計2003億円になると予測。2011年には同2785億円、同870億円の計3655億円になると予測した。今後の市場動向に関しては、「PC向けP4Pへ出広する広告主が本格的にモバイル向けP4Pへ参入するだけでなく、新たにモバイル向けP4Pから市場に参入する広告主が増えることも予測されるため、PC向け市場を上回る速度でモバイル市場が成長し、モバイル向けP4Pがもう1つの市場を形成するだろう」とコメントした。

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