日本HP、企業の「アダプティブ・インフラストラクチャ度」測るサービスサーバやストレージの管理・運用支援ソフトで専門部署も新設

» 2008年01月16日 00時00分 公開
[三木泉,@IT]

 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は1月16日、同社の開発した「Adaptive Infrastructure Maturity Model」(AIMM)を使った無償アセスメントサービスを発表した。

 同社の掲げる「アダプティブ・インフラストラクチャ」の考え方に賛同し、自社でも実践したいが、何をすればいいのか分からないという企業に向けたサービス。日本HPのコンサルタントが企業に対して4つの領域で35個の質問を行い、これに対する回答を基に、企業の現在の状況とあるべき姿を確認し、取るべきアクションのロードマップを提示する。

 AIMMはアダプティブ・インフラストラクチャに関する成熟度モデル。企業は日本HPの質問に答えることで、4つの領域(「テクノロジ&アーキテクチャ」「管理ツール&プロセス」「カルチャー&ITスタッフ」「需要、供給&ITガバナンス」)のそれぞれについて、自社が現在、5つのステージ(「サイロ化」「標準化」「最適化」「サービス指向」「適応型共有インフラ」)のどれに位置しているかを把握することができる。それぞれの領域で自社が目指したい到達点を設定し、そこに至るまでのロードマップについて日本HPからアドバイスを受けることができる。

Adaptive Infrastructureビジネス本部 プログラムマネージャの小桧山淳一氏

 「いままで一部のお客様には(AIMMを)試験的に提供してきたが、バージョン1.0として正式な提供を始める」(同社テクノロジーソリューション事業統括 マーケティング統括本部 Adaptive Infrastructureビジネス本部 プログラムマネージャ 小桧山淳一氏)。AIMMはHPが世界中でシステム構築に関わってきた約1000社のプロファイルをベースとしている。同社では今後日本企業に関する情報を蓄積し、各企業が日本国内あるいは同業他社との比較での相対的な成熟度を把握できるようにしたいという。

 最初の打ち合わせからレポート・提案書の提出まで約3週間。各分野で取るべきアクションの詳細については別途、日本HPがITコンソリデーションやITサービス管理などの提案を行う。

ESSソフトウェア事業部 ゼネラルマネージャ ボブ・シュルツ氏

 米HPはユーザー企業のアダプティブ・インフラストラクチャ実現に関するもう1つの支援強化策として、エンタープライズ ストレージ・サーバ(ESS)ソフトウェア事業部を新設した。ESSソフトウェア部門はHPの扱うソフトウェアのうち、サーバやストレージの管理、運用自動化、仮想化に関する部分を切り出し、ハードウェア横断的に提供していく。同事業部のゼネラルマネージャを務めるシニア・バイス・プレジデントのボブ・シュルツ(Bob Schultz)氏は「仮想化、管理、自動化はHPが提供する価値の中核だ。これらのソフトウェアでアダプティブ・インフラストラクチャを現実のものにしていく」と抱負を語った。

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