開発者向けコラボワープロをOSSコミュニティに無償提供アップデイティットがEclipse RCPで開発

» 2008年02月04日 00時00分 公開
[垣内郁栄,@IT]

 アップデイティットは2月4日、仕様書や設計書などを複数のメンバーで共同で作成するためのワードプロセッサ「crossnote」をオープンソース・コミュニティ向けに無償で提供すると発表した。

 crossnoteはEclipse RCP(用語解説)ベースのクライアントアプリケーション。クライアントPCにインストールして利用する。オープンソース・コミュニティが利用することが多いWikiと比べて、テキストや図表、表などの表現力が高く、アップデイティットは「ブログのようにサクサク設計書が書ける」とアピールしている。 Eclipse RCPは、Eclipseをベースにしたリッチクライアントのプラットフォーム。

 作成するドキュメントはアップデイティットが運営するサーバ上に保存する。コラボレーション機能があり、離れた場所にいる複数の開発者が1つのドキュメントを同時に編集できる。ほかの開発者の変更点がドキュメントに自動で反映されるコンカレント編集に対応。変更履歴がサーバ上に残るため、バージョン管理も容易という。

 また、ユーザーごとに権限を割り当て可能で、ドキュメントの読み書きだけでなく、フォルダやドキュメントの作成、印刷、外部アプリケーションへのコピーなどを許可・制限できる。クライアントとサーバ間の通信はSSLで暗号化する。クライアントアプリケーションのため、オフラインでのドキュメントの編集も可能。完成したドキュメントはHTMLで出力できる。

crossnote

 オープンソース・コミュニティに無償提供するのは1コミュニティごとに30人分のcrossnoteのライセンスと、20GB分のストレージ容量。crossnoteには商用版もあり、価格は1ユーザー当たり年間3万円。SaaSではなくcrossnoteのサーバを社内に設置するタイプもある。

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