2008年中に統合CMDB製品を提供
富士通のIT管理データベース統合は“標準化が命”
2008/02/19
富士通は2月19日、同社のIT管理製品における統合CMDB実現に向けた研究開発について、報道関係者に説明した。
CMDB(Configuration Management Database:構成管理データベース)はITソフトウェア/ハードウェアの設定情報や稼働情報、管理者情報などを格納するデータベースのこと。従来は、IT資産管理製品や、トラブルをはじめとした問題の処理プロセスを管理するヘルプデスク・ソフトウェアなどが個別にデータベースを持ち、バラバラに情報を管理・利用していた。
IT管理製品ベンダは最近、統合化による全体最適の追求や、ITとビジネスの関係性強化に注目して製品開発を進めているが、情報の統合的な利用が実現できないことには、それもおぼつかない。
各社は自社製品間での情報統合を進める一方、他社IT管理製品とも必要に応じ、1対1での接続を図ってきた。しかしこれは拡張性のある取り組みとはいえない。そこで富士通では、2008年中に提供開始予定の統合CMDB製品において、同社が参加して策定を進めている標準への準拠を図るという。
富士通は2006年からBMC、ヒューレット・パッカード、IBMとともにCMDB連携仕様の標準化作業を進め、2007年にドラフト仕様を公開。これがIT管理関連の標準化活動で知られる団体DMTFに採択され、今年1月には約20のITベンダによる「CMDB Federation Working Group」が正式に発足したという。今年末には同標準のバージョン1.0が策定される見通し。
富士通研究所では、この標準の暫定版仕様が定めるSOAベースのアーキテクチャを基に、いくつかのカギとなる技術を開発した。
その1つはIT管理用の共通データモデルを実現するための記述言語の開発。富士通研究所では「RCXML」(Resource Control XML)という名称で管理情報の形式統一を図った。ただし情報の表現形式は、ベンダ間の統一が最も難しい部分で、バージョン1.0標準の成立時には間に合わない。RCXMLも現状では富士通が用いる方言という位置付けにとどまる。
2つ目は「リコンシリエーション」の技術。同一の管理対象がデータベースごとにバラバラに表現されていても、事前に設定した条件に基づいて同定が行える技術だ。
3つ目はXMLによる階層的データ表現とオブジェクト形式のフラットなデータ表現との間での自動データ変換技術。これで人間にとっての分かりやすさとシステムにとっての扱いやすさを両立させる。4つ目はオブジェクト圧縮技術。データベースへの書き込み時に複数のオブジェクトをまとめ、読み出し時にはこれらのオブジェクトを展開し、オンメモリのオブジェクトモデルにマッピングすることで、ストレージ容量の節約や性能の向上を実現する。
富士通研究所 サービスプラットフォーム研究センター センター長 勝山恒男氏は、「標準化によって、IT管理製品ベンダはユーザーの囲い込みができなくなる。将来は情報をどのように見せ、どのようなメリットを実現するかによる差別化が進むだろう」と話した。
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