クリスタグラムとミューチップを一体化

ホログラムと非接触ICチップで偽造品流通を防げ

2008/02/28

 ホログラムシールに非接触ICチップを組み込んだ「ICホログラム」が、偽造品や不正流通品の取り締まりに効果を発揮するかもしれない。

ICホログラム ICホログラム読み取りイメージ

 凸版印刷と日立製作所、日立化成工業は2月28日、凸版印刷が開発したホログラム「クリスタグラム」に、世界最小クラスの非接触ICチップである「ミューチップ」を一体化した「ICホログラム」を開発した。凸版印刷が製品化し、3月4日より販売を開始する。

 ICホログラムの最小サイズは25ミリ×20ミリ。クリスタグラムのアルミ蒸着部分をミューチップのアンテナとして利用するため別途アンテナを用意する必要がなく、貼付対象となる商品に合わせたデザインが可能になるという。周波数帯は2.45GHzを使い、通信距離は約20ミリ程度だ。

 既存のホログラムシールと同様に、ICホログラムを無理やりはがした場合、ベースのフィルム部分だけがはがれてホログラム部分が残り、不正な張り替えを防止する「脆性加工」が施されている。また、ミューチップが持つユニークなIDをキーとして、サーバ側に記録された製造年月日や製造拠点情報などを参照することで商品のトレーサビリティが実現する。

 凸版印刷では、国内外の高級ブランド品や食品、医薬品などを対象にICホログラムを販売し、2010年度までに40億円の売り上げを目指すとしている。

(@IT 岡田大助)

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