現行版は自販機用ICカード「taspo」が採用

世界シェア1位の非接触ICカード「MIFARE」に上位版が登場

2008/03/11

 蘭NXP Semiconductorsは3月10日(現地時間)、非接触ICカード「MIFARE」の機能を拡張した「MIFARE Plus」を発表した。2008年第4四半期からパイロット出荷する予定だ。

 MIFAREは、ISO/IEC 14443 TypeAに準拠した13.56MHz帯の非接触ICカード技術。日本国内ではシェアが少ないものの、全世界では約12億枚以上の出荷実績を持つ(FeliCaは2007年3月時点で約2億枚)。なお、2008年3月より段階的に導入が始まった成人識別たばこ自動販売機用ICカード「taspo」はMIFAREを採用している。

 MIFARE Plusの強化ポイントはセキュリティ。鍵長128ビットのAESによる暗号化機能を搭載し、認証や機密性を確保した。また、7バイトのUID(一意識別子)のほかに、セキュアなRID(無作為識別子)を採用し、第三者による個人の特定を困難にしている。さらに、エミュレータ対策として本人検証機能を加えた。

 従来のMIFARE技術(MIFARE Classic)とは互換性を持つ。このため、既存のシステムであっても2種類のカードを相互に利用できるほか、インフラ側のアップグレードに応じてMIFARE Plusへの移行がスムーズに行えるという。

 NXPでは、MIFARE Plusを交通機関などの自動料金収集(AFC)やアクセスコントロール市場に投入していく考えだ。

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(@IT 岡田大助)

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