次期SUSEはアプライアンス向けイメージ作成ツールを提供
ノベル、SLES 11の詳細を明らかに
2008/03/19
ノベルはソルトレークシティで開催された「BrainShare 2008」カンファレンスにおいて、自社のサーバOSの次世代版「SUSE Linux Enterprise Server 11」(SLES 11)の開発計画の詳細について公式に語り始めた。
同社の最大の目標の1つが、SLES 11をアプライアンスとして利用できるようにすることだ。このアプライアンスは、特定用途向けのイメージを素早く構築するための新しいツールセットによってサポートされるという。
ノベルでは、特定のISV(独立系ソフトウェアベンダ)スタックに最適化したSUSE Linux Enterpriseバージョンや、独立系ハードウェアベンダが仮想化機能とOSをハードウェアに直接組み込むことを可能にする新しい組み込み用バージョンも提供する予定だ。
ノベルのジェフ・ジャフィーCTO(最高技術責任者)は3月17日、「業界のすべてのプレーヤーをLinux開発の次のマイルストーンに下に結集することが極めて重要だ。このマイルストーンとなるのがSLES 11である」と語った。
ジャフィー氏は主要なフォーカスが当てられる技術分野として、ミッションクリティカルなデータセンター、UNIXからLinuxへの移行を支援するツール、グリーンIT、Linuxデスクトップへの継続的取り組みを挙げた。
ミッションクリティカルなデータセンター向けの機能として、SLES 11には自動/補助式自己修復機能(単一ノードクラスタ、ハードウェア障害の自動検出機能など)が搭載される予定。
また、このサーバOSでは最新のLinuxカーネルにアップグレードされるほか(現時点では、バージョン2.6.27になる見込み)、OpenAISクラスタ通信インフラやPOSIXに完全準拠したOracle Cluster File System 2などのストレージ管理技術も搭載される。
仮想化関連の改善点として、SLES 11ではXenハイパーバイザの次期バージョン(バージョン3.3になる見込み)のサポートが追加されるほか、クロスプラットフォームでの仮想化のサポートにより、Linux、Windows、NetWareのサーバを統合するのが容易になる、とジャフィー氏は話す。
新たに追加される予定の仮想アプライアンス構築機能は、Novell ZENworksおよびPlateSpinの自動管理技術を利用する。
SLES 11には開発フレームワークの「Mono 2.0」も含まれる。Mono 2.0はマイクロソフトの.NET3.5と.NET2.0プロファイルをサポートする。Macのサポートも改善される見込み。また、Mono移行解析ツールは、既存の.NETアプリケーションがLinuxに移行可能かどうかを判断するのに役立つ。
このサーバソフトウェアには新しい電力管理機能も搭載される予定だ。これには、LinuxカーネルのTickless Idle機能のサポート、プロセッサのCステータスのサポート、NUMAのサポート、インテルのVMDq(仮想マシンデバイスキュー)などのハードウェア仮想化技術のサポート強化などが含まれる見込みだ。
Windows Server 2008が最近リリースされたことにノベルは不安を感じているかとの質問に対し、Linuxとオープンプラットフォームソリューションの製品マーケティングディレクターを務めるジャスティン・スタインマン氏は、心配はしていないとeWEEKの取材に答え、「両社はUNIXを犠牲にして基盤を拡大している」と述べた。
「今でもUNIXからLinuxへの移行の大部分はSolarisからの移行だ。これは主として、Solarisがサン・マイクロシステムズのSPARCハードウェアと結び付いていること、そしてSLES 10がx86ハードウェア上で達成しているベンチマークに遠く及ばないからだ。OpenSolarisのリリースも、Linuxへの移行への歯止めになっていない」とスタインマン氏は話す。
ノベルのパートナー各社もSLES 11へのサポートをいち早く表明しており、IBMのソフトウェア部門でオープンソースとLinuxを担当するジェフ・スミス副社長は発表文の中で、「SLES 11はIBMの広範なソフトウェアとシステムに対応する」と語っている。
一方、マイクロソフトのゼネラルマネジャー、スーザン・ハウザー氏は、「マイクロソフトはさまざまなベンダの製品間の相互運用性の重要性が高まっていることを認識しており、SLES 11がエコシステム全体を通じて相互運用性に向けた取り組みに大きな影響を与えるものと期待している」と発表文で述べている。
(eWEEK Peter Galli)
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