マイスペースがOpenSocial APIなど3種類のAPIを公開オープン性でFacebookと差別化

» 2008年03月27日 00時00分 公開
[谷古宇浩司,@IT]

 マイスペースは3月27日、MySpace Developer Platform(MDP)の国内展開を開始した。同様の試みは、海外ではFacebookが先行している。日本国内のSNS事業者としては初。米マイスペース 最高技術責任者 エイバー・ウィットコム(Aber Whitcomb)氏はFacebookとの違いについて、OpenSocialに準拠したオープン性を強調した。

 MySpace上で動くアプリケーションの開発を促進する。アプリケーションで生じた収益は100%開発者が得られる。米国では2月5日に公開した。開始後約2カ月で約5000人の開発者が参加した。

 公開するAPIは3種類。1つは、OpenSocial API(MySpaceの拡張機能を含む)、もう1つは外部サーバからアクセスを可能とするREST API、そして、ActionScript APIだ。

 アプリケーション開発者はMySpaceユーザーの公開データにアクセスできる。代表的なデータは、IDやURLなどの基本情報と、居住地の都道府県などのプロフィールページの情報、フレンド一覧、投稿した写真やビデオの情報、趣味・興味に関する情報、参加しているグループの情報など。

 開発したアプリケーションは、MySpace内の5カ所(アプリケーションプロフィール、プロフィールページ、ユーザーホームページ、アプリケーションギャラリー、キャンバスページ)に表示される。

 MySpaceの大きな特徴は、プロフィール情報を公開情報(ログインせずに見られる)と非公開情報(ログイン後しか見られない)に分けている点だ。つまりMySpace上で開発されたアプリケーションの多くは、MySpaceの内と外では表示イメージが異なることになる。ここは、アプリケーションの利用を登録ユーザーに限定しているFacebookとの差別化ポイントである。マイスペース 代表取締役社長 大蘿淳司氏は「“見る側”と“見られる側”の概念を利用し、SNSならではアプリケーションが開発できる」と話す。

 同社によると、MySpaceのユニークユーザーは世界20数カ国で約1億1000万人(日本は未公開)。ユーザーの公開プロフィール情報に対し、広告を配信するビジネスモデルを構築中である。

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