ウェブメソッドを買収したソフトウェアAG、“良いとこ取り”した新製品合併のシナジー効果でレガシーマイグレーションを推進

» 2008年04月09日 00時00分 公開
[大津心,@IT]

 ソフトウェア・エー・ジー(以下、ソフトウェアAG)は4月9日、SOAによるプラットフォーム統合ソリューション「webMethods 7.1スイート」の日本語版をリリースすると発表した。ソフトウェアAGがウェブメソッドを2007年に買収・合併して以降、初めてのバージョンとなり、各所にソフトウェアAG製品の機能が盛り込まれているという。

社を置く創業38年の老舗ソフトウェアベンダ。2007年にSOAベンダのウェブメソッドを買収し、SOAを利用したメインフレームが稼働している大手企業のレガシーからの移行事業を本格化させている。

 基幹系システム向けデータベースを提供するソフトウェアAGは、ドイツに本

 日本法人も2007年11月に統合が終了し、ソフトウェアAGの顧客200社と旧ウェブメソッドの顧客120社に対して、引き続きサポートや営業を行っているとした。ソフトウェアAG 代表取締役社長 福島徹氏は、「大企業では、メインフレームの既存投資を生かしながら、いかにSOAへ移行するかが課題になっている。ウェブメソッドを買収したことで、当社はそれを有効に実現する手段を手に入れた。両社製品の“良い所取り”をしていきたい」と抱負を語った。

福島氏写真 ソフトウェアAG 代表取締役社長 福島徹氏

 今回発表されたwebMethods 7.1スイートは、SOAプラットフォームの統合製品。モジュール化された製品群で、ビジネス・プロセス・マネジメント(BPM)やESB(Enterprise Service Bus)など構成される。

 最新版のwebMethods 7.1では、「Integration Server 7.1」においてまず各種Web標準の最新版(SOAP 1.2、JMS-JCA、WS-Security 1.0)に対応したほか、容易な開発環境としてウィザードベースのWSD(Web Service Descriptor)の生成などが実装された。また、ソフトウェアAGが得意としていたレガシー資産を取り込む機能としてレガシーとの連携アダプタ「Legacy Modernization」や、リアルタイムなダッシュボード機能を提供する「webMethods Reporting」を提供する。

 福島氏は、「今後はレガシーマイグレーションを中心に、webMethodsによってSOA分野、BPM・BAM分野でも業界を先行していきたい。ソフトウェアAGとウェブメソッドの融合によって、“既存資産を生かしたい”という市場ニーズに応えていけるはずだ」とコメントした。

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