システムと会話するだけでほしい分析情報が得られるBIソフトサイベースがクエリエンジンと自然言語エンジンを組み合わせて提供

» 2008年05月01日 00時00分 公開
[大津心,@IT]

 サイベースとアイエニウェア・ソリューションズは5月1日、自然言語を入力して対話しながらほしい情報を得られるビジネス・インテリジェンス(BI)ソリューションの提供を6月1日より開始すると発表した。

 このBIソリューションは、アドホック分析が得意なサイベースの情報分析用クエリエンジン「Sybase IQ」と、一般的な話し言葉による対話で文脈などを理解できるミドルウェア「Answers Anywhere」の組み合わせによって実現したもの。Answers Anywhereは独自の自然言語処理エンジンによって、入力された自然言語を解析して自動的にSQL文に変換できるミドルウェアで、携帯電話などで主に利用されてきたもの。今回、Sybase IQのクエリエンジンと組み合わせることで、BIソリューションに利用できるようになった。

早川氏写真 サイベース 代表取締役社長 早川典之氏

 サイベースとアイエニウェア・ソリューションズの両社の代表取締役社長を務める早川典之氏は、「Answers Anywhereは、九州大学の博士号取得者が作ったものなので、日本発のエンジンといえる。いままでBIツールは情報分析専門者などが利用する“特殊で難しいツール”というイメージが強かった。しかし、話し言葉を入力するだけでほしい結果が得られるのなら、一般社員でも使いこなせるはずだ」とコメントした。

 例えば、ユーザーインターフェイスに「過去3カ月で買い物金額が多い順に20名リストアップ」や「その中から、3回以上購入したものに絞り込み」といった風に入力すると、それがAnswers AnywhereによってSQL文に変換されてSybase IQに渡り、必要な情報が表示されるという仕組みだ。サイベース マーケティング本部 本部長 冨樫明氏は「従来は、あらかじめユーザーにほしい分析手段を聞いて、それを情報システム部が作らなければならなかった。従って、新しい切り口で分析したいと思うたびにシステム部に依頼せねばならず、それが敷居を高くしていた。一方、このソリューションなら普通にシステムと対話するだけでほしい分析結果が得られるので、システム部門を通す必要がない」と説明した。

デモ画面 BIソリューションのデモ画面。「どんなデータをお探しですか?」という問いに答えればほしい分析結果が表示される

 価格は、Sybase IQが2CPUコアとAnswers Anywhereが1CPUチップ分のライセンス、導入支援コンサルティング1.5カ月分込みで2940万円から。

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