「desknet'sお助け隊」、リコーとネオジャパンが提携強化SaaS事業の共同展開も

» 2008年05月06日 00時00分 公開
[垣内郁栄,@IT]

 リコーとネオジャパンは5月9日、互いのSaaS事業で包括的な提携を結んだと発表した。リコーがネオジャパンのSaaS型グループウェア「Applitus」を販売すると同時に、リコーのソフトウェアをApplitusに組み込むことも検討する。

 リコーは今夏にもApplitusの販売を開始する。リコーが全国に持つ販売会社を使うことができ、ネオジャパンにとっては大きな販売拡大が見込める。販売だけでなく、システム構築やカスタマイズ、サポートなど包括的なサービスを提供する考え。ネオジャパンの取締役 経営企画室 室長の狩野英樹氏は「Applitusについてユーザーのニーズをリコーが吸い上げてネオジャパンにフィードバックするような形でも協力する」と話した。

 Applitusで提供されているSaaS型アプリケーションは、グループウェアの「desknet's」を始め、営業日報管理、顧客対応メール共有、イントラブログ、大容量ファイル送信サービス、ネット通販向け受注・顧客管理システム、企業内統合型メールシステム、スパムフィルタなど11種。狩野氏はさらにアプリケーションを増やし、2008年度末までに20のアプリケーションをそろえると説明した。

 リコーは従来から行ってきた、desknet'sのライセンス販売も大幅に強化する。リコーはdesknet'sのサポートメニューを整備し、中堅・中小企業を中心に、システム提案から構築、運用、サポートまでトータルで提供し、顧客からの窓口も一本化する。リコーはこの新しい施策を「desknet'sお助け隊」と名付けた。desknet'sの体験セミナーも全国で実施する。

imagioの操作ディスプレーでdesknet'sが操作できる

 両社はリコーのデジタル複合機とdesknet'sを連携させるシステム「desknet's for imagio」の販売も5月12日に開始する。リコーの複合機「imagio」からdesknet'sの文書管理機能の任意のフォルダにアクセスして、直接ドキュメントを印刷(PDF、Microsoft Office)したり、スキャンしたドキュメントの画像(TIFF、JPEG)を登録したりできる。

 desknet'のカレンダーをPCを介さずにimagioから印刷する機能もある。オプションのWebアクセスカード(1万290円)を導入することで、imagioの操作ディスプレーはWebブラウザの機能を持つ。この液晶ディスプレーを使ってdesknet'sにアクセスして印刷などを行う。desknet'sからは、imagioはクライアントの1つに見えるという。

 desknet's for imagioの価格は複合機1台当たり5万2500円。ほかにWebアクセスカード、PS3カード(15万2250円)またはマルチエミュレーションカード(16万8000円)が必要。desknet'sスタンダード版(Windows版)に対応する。リコー、ネオジャパンは初年度に2000本、1億円の売り上げを目指している。

 

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