ソフトウェア・エー・ジーは6月12日、同社が提唱するソリューション戦略の1つである「アプリケーション・モダナイゼーション」について記者向けの説明会を行った。2007年4月に買収した旧ウェブメソッド製品を中心とした「webMethods Application Modernization スイート」と呼ばれる製品群を利用し、企業のメインフレーム資産を最新のIT環境で有効活用するソリューションをユーザーに提供していくという。
アプリケーション・モダナイゼーションの背景について、SoftwareAG バイスプレジデントのギドー・ファルケンベルク氏は次のように説明した。
「ミッション・クリティカルで大容量のトランザクション・システムでは、メインフレームは依然重要な地位を占めている。これを新たなIT環境やビジネス環境に適合させる際、アプリケーションおよびデータ資産を丸ごとリプレースするやり方では費用もリスクも高くつく。アプリケーション・モダナイゼーションは、既存のレガシー資産を有効活用しながら新しい環境に取り入れるアプローチなので、コストを節約でき、プロジェクト失敗のリスクも低くなる」(ファルケンベルク氏)
同社が提供するwebMethods Application ModernizationスイートにはWeb Edition、SQL Edition、SOA Editionがあり、それぞれ異なるメインフレーム活用法を提供する。Web Editionはメインフレームの端末画面をWebページに変換する機能を提供し、SQL Editionはメインフレーム上のデータベースに対し、SQLでアクセスすることを可能にする。SOA Editionでは、メインフレームのビジネスロジックやデータをWebサービス化し、SOA環境で利用可能にする。
また同社では、同製品のほかにESB製品「webMethods Enterprise Service Bus」や、SOAガバナンスを支援するサービスリポジトリ製品「CentraSite」などのSOA関連製品を提供している。webMethods Application Modernizationスイートはこれらの製品と組み合わさることで「SOAとBPMの橋渡しをする」(ファルケンベルク氏)という。
今後同社は、日本国内の既存顧客にアプリケーション・モダナイゼーションのソリューションを提供していくとともに、新規顧客の開拓にも積極的に取り組んでいくという。ソフトウェア・エー・ジー 代表取締役社長の福島徹氏は、「メインフレームを効率的に活用したい企業にとって、われわれが提供するソリューションは高い価値を持っている。今後もユーザーと積極的にコミュニケーションをとりながら、日本におけるビジネスをさらに成長させていきたい」と抱負を述べた。
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