サイボウズ、優秀なエンジニアの採用をポスドクで狙う5年間で10人目標

» 2008年06月19日 00時00分 公開
[荒井亜子,@IT]

 グループウェアを開発・販売するサイボウズは6月19日、情報系の大学院の博士後期課程出身者を積極的に採用するために、ポストドクターの採用枠「ポスドク枠」を新設したと発表した。

 博士号取得後、期間限定という条件付きで大学などの研究機関で働くポストドクターの数が溢れていることに目を付け、人事採用枠にポスドク枠を設置することで、優秀な技術者を多く獲得できると考えている。

 しかし、大学院で自分の関心があることを追求してきたポスドクの人たちが、企業で与えられたミッションに基づいて研究開発を行うことをすぐに受け入れられるかを疑問視する声もある。同社は、「『情報処理技術の向上を追及する』という点において大きな違いはない。ただ企業では、成果物が実社会で活用できるものであることが求められる。技術者は、研究成果とはまったく違う喜びが得られる」と考えている。実際、すでに2人のポスドク出身者が入社しており、製品開発で成果を上げているという。

 ポスドク枠の応募資格は、情報系の大学院博士後期課程の出身者であること。中退、単位取得退学、博士号取得の有無は問わない。英語のネイティブスピーカーも歓迎する。ポスドク枠で入社した場合の業務内容はWebアプリケーション開発。具体的には、大規模分散コンピューティング、エンタープライズ検索、機械言語、自然言語処理、プログラミング言語、ネットワーク、ユーザーインターフェイス、OSといった専門分野で知識や技術が求められる。応募に必須のスキルは、英語の技術文書読解・作成、情報科学の基礎知識、C言語でのシステム開発能力だ。給料は年俸制で、600万円から。

 同社は今後5年間で10人の採用を目指し、大学のキャリア相談窓口に求人を掲載している。

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