オープンソースERPの「Nexedi」が日本法人、奥地氏が社長に20万ユーロを投じ「ERP5」の開発を加速

» 2008年06月24日 00時00分 公開
[垣内郁栄,@IT]

 オープンソースソフトウェアのERPパッケージ「ERP5」を開発するフランスのNexedi SAは6月24日、日本法人を設立したと発表した。Nexedi SAはGNU GRUBの管理者である奥地秀則氏がCTOを務めた企業で、日本人のオープンソース開発者が多数在籍することでも知られる。奥地氏は日本法人の代表取締役社長に就任した。

 ERP5は会計やCRM、文書管理、SCMなどさまざまな機能を持つWebベースの統合パッケージ。ほとんどがPythonで記述されている。 Zope、MySQLなどオープンソースのミドルウェア上で構築されていて、「100%オープンソース」でシステムを構築できるのが特徴。欧米では銀行や航空宇宙産業、アパレル産業、自動車産業、官公庁などで実稼働しているという。日本企業のユーザーもいる。

 日本法人の株式会社Nexediは資本金550万円で6月2日に設立。日本とアジア、オセアニア諸国へのERP5の営業拠点となり、顧客企業に対してサポートやコンサルテーション、トレーニングなどの商用サービスを提供する。加えて、日本法人は研究開発も行う予定。Nexedi SAは約20万ユーロ(約3348万円)を日本法人の研究開発事業に投じて、ERP5の日本企業への適合や、より高度で複雑なシステムへの対応を可能にする。

 Nexedi SAには奥地氏のほかにHiki管理者の塩崎量彦氏、Zopeコミッタの田原悠西氏らが在籍している。

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